国鉄113系

国鉄113系

《最終更新》 2020.05.20

【113系の定義】
本ページにおいては、111系・113系のうちクハ111-1~45・301~330、モハ111・モハ110-1~64以外の車両を113系として扱う。111系のグリーン車として製造されたサロ111-1~34については、本ページに含む。

1.概要

113系は国鉄が1963年から製造した近郊形直流電車である。111系の主電動機の出力を向上した車両であり、電動車がモハ112形・モハ113形に区分された。クハ111形とサロ111形は111系と共通であり、111系の続番が与えられた。

新製車両の番台区分と概要は次のとおりである。

0番台:1963年から1969年にかけて製造された基本番台であり、東海道線東京口や横須賀線、京阪神快速に投入された。

1000番台:1969年から1972年にかけて製造された地下区間乗り入れに対応車であり、難燃対策が施されていた。横須賀・総武快速線の直通運転に向けて投入されたが、計画変更によって地下区間の信号方式にATCが採用されたため、ATC非対応であった1000番台は房総地区や東海道線東京口などに転用された。

1000'番台:1972年から1977年にかけて製造されたATC対応車であり、横須賀線と総武快速線に投入された。1000'番台は新製時から冷房化を考慮した車両であり、密閉性を高めるためにユニット窓の採用などの変更が織り込まれた。

0'番台:1974年から1977年にかけて製造された地上線用の増備車両であり、東海道線東京口や京阪神快速に投入された。全車両が新製冷房車であり、1000'番台に準じた変更点が織り込まれている。

700番台:1974年から1976年にかけて製造された耐寒耐雪仕様車であり、湖西線の電化開業用として投入された。半自動ドア機構やシャッター式タイフォンなど115系に準じた仕様が採用された。

2000番台:1980年から1982年にかけて製造されたシートピッチ改善車であり、名古屋地区や京阪神快速、阪和線、東海道本線東京口などに投入された。

1500番台:1979年から1981年にかけて製造されたATC対応車の増備車両であり、横須賀・総武快速線の直通運転に投入された。

2700番台:1980年に製造された耐寒耐雪仕様車であり、草津線の電化開業用として投入された。

サロ124形・サロ125形:1989年と1990年に製造された2階建てグリーン車であり、サロ110形・サロ111形の置換えのために東海道線と横須賀線に投入された。

113系の形態は多岐にわたるため、詳細については以下の区分ごとに別ページにて解説する。

区分
対象車(新製時のみ)
初期形 0番台:クハ111-46~161・331~473、モハ112・モハ113-1~180
前期形 0番台:クハ111-162~193・474~504、モハ112・モハ113-181~232、サハ111-1~4
1000番台:クハ111-1001~1025・1301~1339、モハ112・モハ113-1001~1054、サハ111-1001~1019
中期形 1000'番台:クハ111-1026~1140・1340~1455、モハ112・モハ113-1055~1265、サハ111-1020~1048
0'番台:クハ111-194~262・505~568、モハ112・モハ113-233~338、サハ111-5
700番台:クハ111-701~717・751~767、モハ112・モハ113-701~725
後期形 2000番台:クハ111-2001~2076・2101~2165、モハ112・モハ113-2001~2124
1500番台:クハ111-1501~1506・1601~1606、モハ112・モハ113-1501~1524・サハ111-1501~1511
2700番台:クハ111-2701・2702・2751・2752、モハ112・モハ113-2701~2704
グリーン車 サロ110形、サロ111形、サロ112形、サロ113形、サロ124形、サロ125形