熊本市交通局1060形

熊本市交通局150/160/1050/1060形

《最終更新》 2023年6月24日

概要

150形は熊本市交通局が1950年に製造した電車である。4両が投入された。1968年から1969年にかけてワンマン化改造が施され、1050形に改番された。1988年までに全車両が廃車された。

160形は熊本市交通局が1951年に製造した電車である。3両が投入された。1968年から1969年にかけてワンマン化改造が施され、1060形に改番された。1061、1062号は1988年までに廃車され、1063号のみがラッシュ時を中心に運用されている。


外観の特徴

150形と160形は同仕様であり、外観の差異はない。落成時は行先表示器が運転席左側にあり、前面窓は下降窓であった。1958年頃に行先表示器が前面中央に移設され、前面窓の中央が突出し窓、左右窓は上部が固定化、前照灯と尾灯が改造された(以下、前面改造A)。同時に側面に雨樋が設置された(雨樋)。1960年頃以降は前面窓の中央が上部固定、下部が上昇窓に改造された(前面改造B)。1968年から1969年にかけてワンマン化改造が施され、尾灯が1灯から2灯に改造および前面窓上にワンマン表示器が設置された(ワンマン改造)。1980年には1063号のみに冷房化改造が施され、屋根上に冷房装置(冷房)が搭載された。1990年頃には前面中央窓が固定窓に改造された(前面改造C)。

落成時の塗装はクリーム色と青色のツートン(旧塗装Ⅰ)であったが、1958年頃から屋根に水色が追加された(旧塗装Ⅱ)。1968年から1969年のワンマン化改造では、クリーム色に紺色の帯(紺帯)に変更され、1978年頃には1054号がクリーム色に水色と赤帯(試験塗装)、1980年代には一部車両が白をベースに緑帯の細帯(緑帯)に変更された。1994年には1063号が白をベースに緑帯(新塗装)になり、2003年にはクリーム色に紺色帯(紺帯)に復元された。


バリエーション一覧

No.
現状
特徴

各バリエーション解説

A01 旧塗装Ⅰ

落成時の姿。行先表示器が小型で前面窓が下降窓であった。1958年頃に前面窓が改造され、この姿は消滅した。

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A02 旧塗装Ⅱ [前面改造A][雨樋]

1958年頃の前面窓改造後の姿。行先表示器が移設され、前面窓の中央が突出し窓、左右窓は上部が固定化された。側面には雨樋も設置された。1960年頃以降はさらに前面窓が改造され、この姿は消滅した。

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A03 旧塗装Ⅱ [前面改造B][雨樋]

1960年頃以降の前面窓改造後の姿。前面窓の中央が上部固定、下部が突出し窓に改造された。1969年までにワンマン化改造が施され、この姿は消滅した。

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A11 紺帯 [前面改造B][雨樋][ワンマン改造]

ワンマン化後の姿。1968年から1969年にかけてにワンマン化改造が施された。尾灯が1灯から2灯に変更および運転席右側にワンマン表示器が設置され、塗装が変更された。廃車や塗装変更、冷房化によって、この姿は消滅した。

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A12 紺帯 [前面改造B][雨樋][ワンマン改造][冷房]

1063号の冷房化後の姿。1980年に冷房化改造が施された。1994年に塗装変更され、この姿は消滅した。

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A13 紺帯 [前面改造C][雨樋][ワンマン改造][冷房]

1063号の塗装復元後の姿。2003年に新塗装からワンマン改造当初の塗装に変更された。前面中央窓が固定化されている点が特徴である。現在もこの姿で使用されている。

熊本市交通局 1063号
熊本市交通局 1063号
撮影場所 辛島町停留場付近   撮影日 2023年1月
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A21 緑帯 [前面改造B][雨樋][ワンマン改造][冷房]

1980年代の塗装変更車の姿。一部車両はクリーム色に緑色の帯が採用されていた。1988年までに廃車され、この姿は消滅した。

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A31 新塗装 [前面改造C][雨樋][ワンマン改造][冷房]

1063号の1990年代の塗装変更後および前面中央窓改造後の姿。塗装は白をベースに緑帯である。1990年頃に前面中央窓が固定窓に改造された。2003年に紺帯に復元され、この姿は消滅した。

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A41 試験塗装 [前面改造B][雨樋][ワンマン改造]

1978年頃の1054号の姿。試験塗装が施され、クリーム色に水色と赤帯である。後に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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