広島電鉄3000形
概要
3000形は広島電鉄が1979年から導入した電車である。西日本鉄道福岡市内線の1101/1201/1301形を改造し、市内線と宮島線の直通用に8編成が投入された。近年は廃車が進行し、現在は1編成のみが市内線のラッシュ時を中心に使用されている。
外観の特徴
1979年に改造された3001、3002編成(以下、前期形)は前照灯のライトケースが角形であり、1980年以降に改造された3003、3004、3006~3008編成(中期形)はライトケースが丸形に変更された。1981年に改造された3005編成と3006編成のB車(後期形)は1101形を種車として改造され、側面窓が天地方向に大きい点が特徴である。
塗装はクリーム色にピンク色の帯(●標準色Ⅰ)である。3005、3006編成のみ落成時は車体上部の塗分けが異なっていた(●標準色Ⅱ)。1980年頃から一部編成に車体広告が施され、車体裾部に帯が追加された(●標準色Ⅲ)。
1980年以降に改造された車両はB車に冷房装置が搭載され(冷房A)、既存の編成も1983年にかけて冷房装置が搭載された。1995年頃から冷房装置が更新され、全車の屋根上に冷房装置が設置された(冷房B)。
バリエーション一覧
No.
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現状
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特徴 |
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A01 | 消滅 | 前期形/●標準色Ⅰ |
A02 | 消滅 | 前期形/●標準色Ⅰ [冷房A] |
A03 | 消滅 | 前期形/●標準色Ⅰ [冷房B] |
A04 | 消滅 | 前期形/●標準色Ⅲ [冷房A] |
B01 | 消滅 | 中期形/●標準色Ⅰ [冷房A] |
B02 | 現存 | 中期形/●標準色Ⅰ [冷房B] |
B03 | 消滅 | 中期形/●標準色Ⅱ [冷房A] |
B04 | 消滅 | 中期形/●標準色Ⅲ [冷房A] |
B05 | 消滅 | 中期形/●標準色Ⅲ [冷房B] |
C01 | 消滅 | 後期形/●標準色Ⅰ [冷房A] |
C02 | 消滅 | 後期形/●標準色Ⅰ [冷房B] |
C03 | 消滅 | 後期形/●標準色Ⅱ [冷房A] |
C04 | 消滅 | 後期形/●標準色Ⅲ [冷房B] |
各バリエーション解説
A03 | 前期形/●標準色Ⅰ [冷房B] |
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3002編成の冷房更新後の姿。1995年頃に冷房装置が更新され、全車の屋根上に冷房装置が設置された。2021年に廃車され、この姿は消滅した。
A04 | 前期形/●標準色Ⅲ [冷房A] |
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3001、3002編成の塗装変更後の姿。1985年頃から車体広告が施され、車体裾部に帯が追加された。1992年に3001編成の廃車および、1995年頃に3002編成の塗装変更と冷房装置更新により、この姿は消滅した。
B01 | 中期形/●標準色Ⅰ [冷房A] |
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3003、3004、3007、3008編成の導入時の姿。丸形のライトケースが採用された。3006編成は塗装変更によって、この姿になった。1995年頃から冷房装置が更新され、この姿は消滅した。
B02 | 中期形/●標準色Ⅰ [冷房B] |
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3003、3004、3007、3008編成の冷房更新後の姿。1995年頃に冷房装置が更新され、全車の屋根上に冷房装置が設置された。現在は3003編成がこの姿で使用されている。
B04 | 中期形/●標準色Ⅲ [冷房A] |
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3003、3004、3006~3008編成の塗装変更後の姿。1985年頃から一部編成に車体広告が施され、車体裾部に帯が追加された。1995年頃から冷房装置が更新され、この姿は消滅した。
B05 | 中期形/●標準色Ⅲ [冷房B] |
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3003、3004、3007、3008編成の冷房更新後の姿。1995年頃に冷房装置が更新され、全車の屋根上に冷房装置が設置された。一部編成は車体広告車として、車体裾部に帯が追加されていた。2021年までに廃車され、この姿は消滅した。
C01 | 後期形/●標準色Ⅰ [冷房A] |
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3005編成の塗装変更後の姿。導入時は屋根部の塗分けが異なっていたが、1985年頃までに他車と統一された。1995年頃から冷房装置が更新され、この姿は消滅した。
C03 | 後期形/●標準色Ⅱ [冷房A] |
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3005編成の導入時の姿。1101形を種車として改造され、側面窓が天地方向に大きい点が特徴である。導入時は屋根部の塗分けが異なっていた。1985年頃までに塗装変更され、この姿は消滅した。