広島電鉄900形

大阪市交通局2601形/広島電鉄900形

《最終更新》 2023年10月28日

概要

2601形は大阪市交通局が1955年から製造した電車である。旧型車の機器を流用し、1961年にかけて114両が投入された。

広島電鉄900形は1969年に大阪市交通局2601形を譲受した電車である。14両が導入された。


外観の特徴

2601~2620号(以下、前期形)は車掌窓が上昇窓であり、2621号以降(後期形)は引違い窓が採用された。塗装は茶色とベージュのツートン(標準色Ⅰ)であり、1965年に一部車両にワンマン化改造が施され、青帯が追加された(青帯Ⅰ)。

広島電鉄に移籍後も大阪市電時代の姿のまま使用され、1975年頃に前面に黄色の菱形模様が追加(青帯Ⅱ)、1976年頃には青帯が消去された(標準色Ⅱ)。1980年代後半には前面の黄色の菱形模様が消去され、落成時に準じた塗装になった。

改造による変化として、1980年頃に前面中央窓が開閉式に改造(前面窓改造A)され、のちに一部車両の前面中央窓が拡大された(前面窓改造B)。1986年から1989年にかけて一部車両が冷房化され、屋根上に冷房装置(冷房)の搭載および前面行先表示器が大型化(大型行先表示器)された。


バリエーション一覧

No.
現状
特徴

各バリエーション解説

A01 前期形/標準色Ⅰ

2601~2620号の落成時の姿。車掌窓が上昇窓であった。1969年までに廃車され、この姿は消滅した。

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B01 後期形/標準色Ⅰ

2621~2714号の落成時の姿。車掌窓に引違い窓が採用された。ワンマン化改造または廃車により、この姿は消滅した。

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B02 後期形/標準色Ⅰ [前面窓改造A]

広島電鉄900形の1980年代後半の塗装変更後の姿。前面の黄色の菱形模様が消去され、大阪市電時代の塗装になった。1989年までに冷房化改造または廃車され、この姿は消滅した。

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B03 後期形/標準色Ⅰ [前面窓改造A][冷房][大型行先表示器]

広島電鉄900形の冷房化改造後の姿。1986年から1989年にかけて一部車両が冷房化され、屋根上に冷房装置の搭載および前面行先表示器が大型化された。2020年までに廃車され、現在は906号が韓国ソウル市に保存されている。

広島電鉄 905号
広島電鉄 905号
撮影場所 江波車庫   撮影日 2012年7月
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B04 後期形/標準色Ⅰ [前面窓改造B]

広島電鉄900形の前面窓拡大後の姿。一部車両は前面中央窓が拡大された。1989年までに冷房化改造または廃車され、この姿は消滅した。

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B05 後期形/標準色Ⅰ [前面窓改造B][冷房][大型行先表示器]

広島電鉄900形の冷房化改造後の姿。1986年から1989年にかけて一部車両が冷房化され、屋根上に冷房装置の搭載および前面行先表示器が大型化された。一部車両は前面中央窓が拡大されている。現在は913号がこの姿で使用されている。

広島電鉄 913号
広島電鉄 913号
撮影場所 広電本社前停留場付近   撮影日 2021年11月
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B11 後期形/標準色Ⅱ

広島電鉄900形の1976年頃の塗装変更後の姿。青帯が消去された。1980年頃に前面中央窓が開閉式に改造され、この姿は消滅した。

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B12 後期形/標準色Ⅱ [前面窓改造A]

広島電鉄900形の前面窓開閉化後の姿。1980年頃に前面中央窓が開閉式に改造された。1980年代後半に前面の黄色の菱形模様が消去され、この姿は消滅した。

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B21 後期形/青帯Ⅰ

ワンマン化後の姿。1965年に一部車両にワンマン化改造が施され、青帯が追加された。広島電鉄譲渡後もこの姿のまま使用された。1975年頃に前面に黄色の菱形模様が追加され、この姿は消滅した。

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B22 後期形/青帯Ⅱ

広島電鉄900形の1975年頃の塗装変更後の姿。前面に黄色の菱形模様が追加された。1976年頃に青帯が消去され、この姿は消滅した。

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