伊豆急行2100系

伊豆急行2100系

《最終更新》 2023年12月19日

概要

2100系は伊豆急行が1985年から製造した電車である。1993年にかけて8両編成5本が投入された。愛称は「リゾート21」である。伊豆急行線と伊東線の普通列車に使用される。かつては土曜休日に特急「リゾート踊り子」にも充当された。2017年に8両編成1本を改造し、観光列車「THE ROYAL EXPRESS」として伊豆急行線のほか、北海道のクルーズ列車に充当される。


外観の特徴

1985年に製造されたR1編成(以下、初期形)は先頭車両の連結器が露出しており、開口部が大きなスカートが特徴である。1986年に製造されたR2編成、1988年に製造されたR3編成(前期形)は先頭車両の連結器がスカート内に収納され、スカートの開口部が廃止された。1990年に製造されたR4編成(中期形)は前面窓が大型ガラスを採用した1枚窓に変更され、1992年に製造されたR5編成(後期形)は張り上げ屋根やプラグドアの採用など、車体デザインが大幅に変更された。R4編成以降はドーム状の屋根が特徴のグリーン車「ロイヤルボックス」を連結し、1990年から1991年に製造された車両(特別形A)は雨樋が低く、1992年に製造された(特別形B)は側窓の大型化かつ雨樋が高い。

落成時の塗装は白をベースに赤と青のデザイン(標準色Ⅰ)であり、2000年頃にR1~R3編成のスカートが白色に変更された(標準色Ⅱ)。2004年にR1編成が黒船電車として黒に赤と白帯(黒船色)になり、2006年以降はR4編成に同塗装が施された。2008年にはR3編成の窓枠が黒色から車体色に変更され(標準色Ⅲ)、2011年に100系に準じた濃淡の青色の塗装(旧塗装)、2017年にキンメ電車として赤と白の塗装(金目色)が採用された。2015年にはR5編成が白に赤帯と青帯(●白塗装)に変更された。

改造による変化として、1990年頃にR1編成のスカートの開口部が縮小された(スカート改造)。2007年にはR5編成の前面にLED式行先表示器(LED)が新設され、2017年にR3編成の前面行先表示器が幕式からLED式に改造された。2017年にR5編成が「THE ROYAL EXPRESS」に改造され、前面窓上に前照灯の増設、前面行先表示器が撤去(ロイヤル改造)され、車体色が青色に金帯(ロイヤル色)に変更された。なお、北海道などにおける機関車牽引の運行時は、スカートおよび前面窓上の前照灯が撤去される(牽引対応)。


バリエーション一覧

No.
現状
特徴

各バリエーション解説

A01 初期形/標準色Ⅰ

1985年に製造されたR1編成の落成時の姿。先頭車両の連結器が露出しており、開口部が大きなスカートが特徴である。1990年頃にスカートが改造され、この姿は消滅した。

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A02 初期形/標準色Ⅰ [スカート改造]

R1編成のスカート改造後の姿。1990年頃にスカートの開口部が縮小された。2000年頃に塗装変更され、この姿は消滅した。

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A03 初期形/標準色Ⅱ [スカート改造]

R1編成の2000年頃の塗装変更後の姿。スカートが白色に変更された。2004年に塗装変更され、この姿は消滅した。

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A11 初期形/黒船色 [スカート改造]

R1編成の2004年の塗装変更後の姿。黒船電車として黒に赤と白帯が施された。2006年に廃車され、この姿は消滅した。

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B01 前期形/標準色Ⅰ

1986年に製造されたR2編成、1988年に製造されたR3編成の落成時の姿。先頭車両の連結器がスカート内に収納され、スカートの開口部が廃止された。2000年頃に塗装変更され、この姿は消滅した。

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B02 前期形/標準色Ⅱ

R2、R3編成の2000年頃の塗装変更後の姿。スカートが白色に変更された。2008年にR3編成の塗装変更、2009年にR2編成が廃車され、この姿は消滅した。

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B03 前期形/標準色Ⅲ

R3編成の2008年の塗装変更後の姿。窓枠が黒色から車体色に変更された。2011年に塗装変更され、この姿は消滅した。

伊豆急行 R3編成
伊豆急行 R3編成
撮影場所 熱海駅   撮影日 2009年8月
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B11 前期形/旧塗装

R3編成の2011年の塗装変更後の姿。100系に準じた濃淡の青色が採用された。2017年に塗装変更され、この姿は消滅した。

伊豆急行 R3編成
伊豆急行 R3編成
撮影場所 熱海駅   撮影日 2012年3月
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B21 前期形/金目色 [LED]

R3編成の2017年の塗装変更後の姿。キンメ電車として赤と白の塗装が採用された。同時に前面行先表示器がLED式に変更された。現在もこの姿で使用されている。

伊豆急行 R3編成
伊豆急行 R3編成
撮影場所 熱海駅   撮影日 2018年3月
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C01 中期形/標準色Ⅰ

1990年に製造されたR4編成の落成時の姿。前面窓が大型ガラスの1枚窓に変更された。2006年に塗装変更され、この姿は消滅した。

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C02 中期形/黒船色

R4編成の2006年の塗装変更後の姿。黒船電車として黒に赤と白帯が施された。現在もこの姿で使用されている。

伊豆急行 R4編成
伊豆急行 R4編成
撮影場所 熱海駅   撮影日 2018年1月
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D01 後期形/標準色Ⅰ

1992年に製造されたR5編成の落成時の姿。張り上げ屋根やプラグドアの採用など、車体デザインが大幅に変更された。2007年に前面表示器が設置され、この姿は消滅した。

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D02 後期形/標準色Ⅰ [LED]

R5編成の前面表示器設置後の姿。2007年には前面にLED式行先表示器が設置された。2015年に塗装変更され、この姿は消滅した。

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D11 後期形/●白塗装 [LED]

R5編成の2015年の塗装変更後の姿。車体塗装が白に赤帯と青帯に変更された。2017年に「THE ROYAL EXPRESS」に改造され、この姿は消滅した。

伊豆急行 R5編成
伊豆急行 R5編成
撮影場所 熱海駅   撮影日 2016年8月
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D21 後期形/ロイヤル色 [ロイヤル改造]

「THE ROYAL EXPRESS」に改造されたR5編成の姿。2017年に「THE ROYAL EXPRESS」に改造され、前面窓上に前照灯の増設、前面行先表示器が撤去、車体色が青色に金帯に変更された。現在もこの姿で使用されている。

伊豆急行 R5編成
伊豆急行 R5編成
撮影場所 熱海駅   撮影日 2018年1月
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D22 後期形/ロイヤル色 [ロイヤル改造][牽引対応]

「THE ROYAL EXPRESS」の機関車牽引運行時の姿。スカートおよび前面窓上の前照灯が撤去される。現在もこの姿で使用されている。

伊豆急行 R5編成
伊豆急行 R5編成
撮影場所 滝川駅   撮影日 2020年8月
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E01 特別形A/標準色Ⅰ

1990年から1991年に製造されたグリーン車「ロイヤルボックス」の姿。ドーム状の屋根が特徴である。廃車または塗装変更により、この姿は消滅した。

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E02 特別形A/黒船色

サロ2182の塗装変更後の姿。黒船電車として黒に赤と白帯が施された。現在もこの姿で使用されている。

伊豆急行 サロ2182
伊豆急行 サロ2182
撮影場所 伊東駅   撮影日 2020年8月
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E02 特別形B/標準色Ⅰ

1992年に製造されたサロ2191の姿。大型の側窓および雨樋が高い点が特徴である。2017年に「THE ROYAL EXPRESS」に改造され、この姿は消滅した。

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E02 特別形B/標準色Ⅰ

「THE ROYAL EXPRESS」に改造されたサロ2191の姿。車体色が青色に金帯に変更された。現在もこの姿で使用されている。

伊豆急行 サロ2191
伊豆急行 サロ2182
撮影場所 滝川駅   撮影日 2020年8月
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