東京都交通局10-300形

東京都交通局10-300形

《最終更新》 2022.06.01

概要

10-300形は東京都交通局が2004年から製造した地下鉄新宿線用の電車である。10-000形初期車の置換えを目的として、2006年までに8両編成12本が投入された。

2010年に中間車の8両が増備され、10両編成4本と8両編成8本に組成変更された。2013年から2017年にかけて10両編成16本が増備され、10-000形および10-300R形を置き換えた。2021年以降は10両編成8本を増備し、8両編成の10-300形を置き換える予定である。

10-300R形は東京都交通局が2004年から製造した地下鉄新宿線用の電車である。2005年にかけて先頭車のみ12両が製造され、中間車に10-000形を組み込んだ8両編成6本として使用された。10-300形の増備によって、2017年までに廃車された。


外観の特徴

2006年までに製造された車両(以下、前期形)は、JR東日本E231系に準じた車体構造である。行先表示器は3色LED式で、前照灯は上部に2灯である。

2013年以降に製造された車両(後期形)は、JR東日本E233系に準じた車体構造が採用された。行先表示器はフルカラーLED式であり、前照灯は窓下に2灯である。

塗装は新宿線のラインカラーである黄緑と紺帯であるが、製造年次による差異がある。2006年までに製造された10-370F~10-480Fは、前面帯の上部が紺色で側面帯は下部が紺色(標準色Ⅰ)である。10-300R形は側面帯を10-000形にあわせ、前頭部のみに紺帯が配されている(標準色Ⅱ)。2013年に製造された10-490F~10-510Fは側面の幕板部と戸袋部に黄緑帯が追加され、側面窓下は紺帯のみに変更された(標準色Ⅲ)。2015年に製造された10-520F以降は側面窓下に黄緑帯が追加された(標準色Ⅳ)。


バリエーション一覧

No.
現状
特徴

各バリエーション解説

A01 前期形/標準色Ⅰ

2004年から2006年にかけて製造された10-370F~10-480Fの姿。E231系に準じた車体構造である。8両編成に廃車が生じているが、現在もこの姿で使用されている。

大島車両検修場 10-440F
大島車両検修場 10-440F
撮影場所 京王堀之内駅   撮影日 2022.05
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A02 前期形/標準色Ⅱ

10-300R形の姿。先頭車両のみ製造され、中間車両は10-000形である。中間車両にあわせた側面帯が特徴である。2017年までに廃車され、この姿は消滅した。

大島車両検修場 10-330F
大島車両検修場 10-330F
撮影場所 笹塚駅   撮影日 2013.02
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B01 後期形/標準色Ⅲ

2013年に製造された10-490F~10-510Fの姿。E233系に準じた車体構造である。幕板部と戸袋部に黄緑帯が追加され、腰板部は紺帯のみである。現在もこの姿で使用されている。

大島車両検修場 10-490F
大島車両検修場 10-490F
撮影場所 笹塚駅   撮影日 2013.12
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B02 後期形/標準色Ⅳ

2015年に製造された10-520F以降の姿。腰板部に黄緑帯が追加された点が特徴である。現在もこの姿で使用されている。

大島車両検修場 10-530F
大島車両検修場 10-530F
撮影場所 京王堀之内駅   撮影日 2022.05
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