阪急電鉄2200/6000/7000系/能勢電鉄6000/7200系

阪急電鉄2200/6000/7000系/能勢電鉄6000/7200系

《最終更新》 2021.12.11

1.概要

2200系は阪急電鉄が1975年に製造した電車である。電機子チョッパ制御の試作車として8両編成1本が投入され、神戸線で使用された。1985年にはVVVFインバータ制御の試作車として中間車2両が追加製造された。1995年には全車両が電装解除のうえで6000系に編入され、現在は6000系や7000系と組成されている。

6000系は阪急電鉄が1976年から製造した電車である。神戸線・宝塚線向けに1980年にかけて126両が投入された。1985年には4両が追加投入された。

7000系は阪急電鉄が1980年から製造した電車である。神戸線・宝塚線向けに1988年にかけて210両が投入された。

一部編成は能勢電鉄に譲渡されており、2014年に6000系の8両編成1本、2018年に4両編成2本が譲渡された。8両編成は阪急電鉄の6000系と共通運用であり、4両編成は7200系に改造のうえ、線内運用で使用されている。


2.外観の特徴

2200系、6000系、7000系はほぼ同一の車体であり、大きな差異は生じていない。製造時期による差異として、1985年以降に製造された7000系は乗務員室直後に小窓が設置されている。以前に製造された6000系と7000系も改造により小窓が追加された。

改造による変化として、1995年に6000系の6005Fと6006Fを対象に前面表示器が拡大(以下、大型表示器)された。

また、1998年より7000系にリニューアルが開始されている。初期に改造された車両は外観に大きな変化は生じなかったが、2002年以降に施された車両は大型窓の側扉に交換(側扉交換)され、2009年と2010年に実施された7007Fと7008Fは前面デザインが大幅に変更(前面改造)と前面表示器がフルカラーLED式に交換(FC-LED)、前面車番が貫通扉から窓下に移動(車番移設)した。しかし、2011年以降の車両は前面改造が見送られ、2002年以降に施工された車両と同様の改造内容となった。また、2013年以降の車両は前面車番の移設、2016年以降の車両は前面貫通扉窓の大型化(貫通扉交換)が施されている。6000系のリニューアルは2001年と2002年に6007Fと6015Fを対象に施され、外観上は側扉の交換が変化点である。

2018年に7000系の一部編成が能勢電鉄7200系として譲渡され、譲渡に伴う改造で種別行先表示器がフルカラーLED式に変更されている。

塗装は全車両がマルーンの単色(●旧塗装)であったが、1998年頃よりマルーンに上部がアイボリー(新塗装)に変更された。なお、初期に塗装が変更された6001Fは前面上部もマルーン色(試験塗装)であったが、後にアイボリーに変更された。能勢電鉄に譲渡された車両はマルーンとアイボリーの境界部に金帯(能勢色)である。

2019年に7006Fが「京とれいん 雅洛」として改造された。各種リニューアルのほか2扉化や装飾塗装(京とれいん)が施された。


3.バリエーション一覧

No.
現状
特徴

4.各バリエーション解説

A01 ●旧塗装

2200系と6000系の全車両と1984年までに製造された7000系の落成時の姿。乗務員室直後の小窓はなく、塗装はマルーンの単色であった。小窓の設置や1998年頃より塗装が変更され、この姿は消滅した。

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A02 ●旧塗装 [小窓]

1985年以降に製造された7000系の落成時の姿。1984年までに製造された6000系と7000系の一部も小窓の設置により、この姿になった。1998年頃より塗装が変更され、この姿は消滅した。

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A03 ●旧塗装 [小窓][大型表示器]

前面表示器が拡大された車両の姿。1995年に6000系の6005Fと6006Fを対象に前面表示器が拡大された。1998年頃より塗装が変更され、この姿は消滅した。

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B01 試験塗装 [小窓]

6001Fの塗装変更後の姿。1998年頃よりマルーンに上部がアイボリー色の新塗装に変更された。初期に塗装が変更された6001Fは前面上部もマルーン色の試験塗装であった。

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C01 新塗装

塗装変更後の姿。乗務員室直後に小窓が設置されていない車両はこの姿になった。現在も一部編成がこの姿で使用されている。

阪急電鉄 6012F
阪急電鉄 6012F
撮影場所 稲野駅付近   撮影日 2022.04
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C02 新塗装 [小窓]

小窓設置車の塗装変更後の姿。乗務員室の直後に小窓が設置されている車両はこの姿になった。現在もこの姿で使用されている。

阪急電鉄 6008F
阪急電鉄 6008F
撮影場所 稲野駅付近   撮影日 2022.04
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C03 新塗装 [小窓][大型表示器]

前面表示器が拡大された車両の塗装変更後の姿。1995年に前面表示器が拡大された6005Fと6006Fは、1998年頃の塗装変更でこの姿になった。現在もこの姿で使用されている。

阪急電鉄 6005F
阪急電鉄 6005F
撮影場所 山本駅付近   撮影日 2022.04
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C11 新塗装 [小窓][側扉交換]

2002年以降にリニューアルが施された7000系と6000系のリニューアル後の姿。前面の変化はないが、側扉の窓が下方に拡大されている。現在もこの姿で使用されている。

阪急電鉄 6015F
阪急電鉄 6015F
撮影場所 十三駅   撮影日 2015.03
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C12 新塗装 [小窓][側扉交換][車番移設]

2013年以降にリニューアルが施された7000系の姿。側扉交換のほか、前面車番が窓下に移設されている。現在もこの姿で使用されている。

阪急電鉄 7020F
阪急電鉄 7020F
撮影場所 十三駅   撮影日 2018.06
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C13 新塗装 [小窓][側扉交換][車番移設][貫通扉交換]

2016年以降にリニューアルが施された7000系の姿。側扉交換と前面車番移設にくわえ、前面貫通扉が交換されている。現在もこの姿で使用されている。

阪急電鉄 7014F
阪急電鉄 7014F
撮影場所 十三駅   撮影日 2018.06
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C21 新塗装 [小窓][側扉交換][車番移設][前面改造][FC-LED]

2009年と2010年にリニューアルが施された7007Fと7008Fの姿。前面デザインが大幅に変更され、行先表示器もフルカラーLED式に交換されている。現在もこの姿で使用されている。

阪急電鉄 7008F
阪急電鉄 7008F
撮影場所 十三駅   撮影日 2021.08
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C31 新塗装 [小窓][FC-LED]

能勢電鉄7200系として譲渡された車両の姿。譲渡に際して行先種別表示器がフルカラーLED式に変更された。運用開始前に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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D01 能勢色 [小窓][FC-LED]

能勢電鉄の7200Fの姿。マルーンとアイボリーの境界部に金帯が加えられた。現在もこの姿で使用されている。

能勢電鉄 7200F
能勢電鉄 7200F
撮影場所 畦野駅   撮影日 2018.12
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D02 能勢色 [小窓][側扉交換][FC-LED]

能勢電鉄の7201Fと7202Fの姿。側扉が交換されている。

能勢電鉄 7201F
能勢電鉄 7201F
撮影場所 畦野駅   撮影日 2022.04
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E01 京とれいん [小窓][車番移設][FC-LED][2扉化]

「京とれいん 雅洛」に改造された7006Fの姿。リニューアルのほか2扉化や装飾塗装が施されている。現在もこの姿で使用されている。

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