京阪電気鉄道2600系
概要
2600系は京阪電気鉄道が1978年から2000系の改造により製造した電車である。1983年にかけて103両が投入された(0番台)。また、1980年と1981年には完全新造の7両編成4本が投入されている(30番台)。
外観の特徴
2000系の改造によって製造された0番台は種車に由来する差異が存在し、2000系初期車を種車とした車両(以下、前期形A)は車端部の窓が1枚である。この他の2000系を種車とした車両(前期形B)は車端部の窓が2枚である。製造時期による差異として、1980年までに2600系に改造された車両は車掌台側の前面窓が開閉式のまま(前面窓開閉)である。また、2621Fと2622Fは新型冷房装置の試作車として、在来車と異なる冷房装置(試作冷房)が搭載されていた。さらに、2200系と組成のために製造された2629Fは、当初は前面表示器が設置されていなかった(前面表示器未設置)。この車両のみ、1988年に2200系の更新に準じた改造(更新)が施され、前面貫通扉の交換と幌枠の撤去、前面表示器の設置、尾灯の交換が実施された。
一方、完全新製された30番台は製造時期による差異は存在ぜず、0番台とは前照灯や尾灯が異なる(後期形)。改造による変化として、1986年には幌枠が撤去されている。
落成時の塗装は濃淡緑のツートン(●旧塗装)であったが、2008年から2013年にかけて深緑と白のツートンに黄緑帯(●新塗装)に変更されている。また、2010年に2062Fが「京阪ミュージアムトレイン」として緑の単色(●ミュージアム)に変更されていた。
バリエーション一覧
No.
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現状
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特徴 |
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A01 | 消滅 | 前期形A/●旧塗装 [前面窓開閉] |
A02 | 消滅 | 前期形A/●新塗装 [前面窓開閉] |
A11 | 消滅 | 前期形A/●旧塗装 |
A12 | 消滅 | 前期形A/●新塗装 |
B01 | 消滅 | 前期形B/●旧塗装 [前面窓開閉] |
B02 | 消滅 | 前期形B/●新塗装 [前面窓開閉] |
B03 | 消滅 | 前期形B/●ミュージアム [前面窓開閉] |
B11 | 消滅 | 前期形B/●旧塗装 |
B12 | 現存 | 前期形B/●新塗装 |
C01 | 消滅 | 前期形B/●旧塗装 [試作冷房] |
D01 | 消滅 | 前期形B/●旧塗装 [前面表示器未設置] |
D02 | 消滅 | 前期形B/●旧塗装 [更新] |
E01 | 消滅 | 後期形/●旧塗装 |
E02 | 消滅 | 後期形/●旧塗装 [幌枠撤去] |
E03 | 現存 | 後期形/●新塗装 [幌枠撤去] |
各バリエーション解説
A01 | 前期形A/●旧塗装 [前面窓開閉] |
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2000系初期車を種車とし、初期に改造された車両の姿.。車掌台側の前面窓が開閉式であり、車端部の側窓は1枚である。2013年までに塗装が変更され、この姿は消滅した。
A02 | 前期形A/●新塗装 [前面窓開閉] |
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2000系初期車を種車とし、初期に改造された車両の塗装変更後の姿.。2008年から2013年にかけて塗装が変更された。2023年までに廃車され、この姿は消滅した。
A11 | 前期形A/●旧塗装 |
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2000系初期車を種車とし、後期に改造された車両の姿.。車掌台側の前面窓は固定窓に変更されている。車端部の側窓は1枚である。2013年までに塗装変更され、2615号車と2820号車が寝屋川車庫の教材車として存在した。2022年に教材車が解体され、この姿は消滅した。
A12 | 前期形A/●新塗装 |
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2000系初期車を種車とし、後期に改造された車両の塗装変更後の姿.。2008年から2013年にかけて塗装が変更された。廃車によってこの姿は消滅した。
B01 | 前期形B/●旧塗装 [前面窓開閉] |
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2000系の初期車以外を種車として、初期に改造された車両の姿。車掌台側の前面窓が開閉式であり、車端部の側窓は2枚である。2013年までに塗装が変更され、この姿は消滅した。
B02 | 前期形B/●新塗装 [前面窓開閉] |
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2000系の初期車以外を種車として、初期に改造された車両の塗装変更後の姿.。2008年から2013年にかけて塗装が変更された。2023年までに廃車され、この姿は消滅した。
B03 | 前期形B/●ミュージアム [前面窓開閉] |
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「京阪ミュージアムトレイン」の姿。2010年に2062Fが「京阪ミュージアムトレイン」として塗装が変更された。車内には展示品が設置され、駅に留置されて展示された。後に廃車され、この姿は消滅した。
B11 | 前期形B/●旧塗装 |
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2000系の初期車以外を種車として、後期に改造された車両の姿。車掌台側の前面窓は固定窓に変更されている。車端部の側窓は2枚である。2013年までに塗装が変更され、この姿は消滅した。
B12 | 前期形B/●新塗装 |
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2000系の初期車以外を種車として、後期に改造された車両の塗装変更後の姿。2008年から2013年にかけて塗装が変更された。2023年までに廃車され、2609号と2825号が寝屋川車庫の教材車として使用されている。
D01 | 前期形B/●旧塗装 [前面表示器未設置] |
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2200系と組成のために製造された2629Fの姿。当初は前面表示器が設置されていなかった。1988年に2200系の更新に準じた改造が実施され、この姿は消滅した。