近畿日本鉄道8810/1220/5800/6400系ほか

近畿日本鉄道8810/1220/5800/6400系ほか

《最終更新》 2019.05.14

1.概要

近畿日本鉄道が1981年から1998年に製造した一般型電車であり、裾絞りのある車体が特徴である。仕様の違いにより以下の各形式が存在する。

8810系は近畿日本鉄道が1981年から製造した標準軌仕様の一般型電車である。1982年にかけて奈良線に4両編成7本が投入された。現在は一部編成が大阪線に転属している。

9000系は近畿日本鉄道が1983年に製造した標準軌仕様の一般型電車である。8810系の2連仕様にあたる車両である。奈良線に2両編成8本が投入された。2003年から2006年にかけて全編成が名古屋線に転属した。


9200系9200系は近畿日本鉄道が1983年から製造した標準軌仕様の一般型電車である。8810系の3連仕様にあたる車両である。奈良線に3両編成4本が投入された。1991年に中間車が増備され、以降は4両編成で使用される。一部が大阪線に転出している。


1250系(2代)は近畿日本鉄道が1984年に製造した標準軌仕様の一般型電車である。三菱製VVVFインバータ制御装置を採用した試作車として投入された1250系(初代)の量産車である。大阪線に2両編成6本が投入された。仕様が異なることから試作車が1251系として区分され、量産車は1250系(2代)となった。1987年には番号整理のため1422系に改番された。


1620系1430系は近畿日本鉄道が1990年から製造した標準軌仕様の一般型電車である。三菱製インバータ制御の1422系を全線共通仕様に変更した車両である。1998年にかけて大阪線と名古屋線に2両編成15本が投入された。仕様の違いにより1435系、1436系、1437系、1440系に区分されている。


1620系は近畿日本鉄道が1994年から製造した標準軌仕様の一般型電車である。三菱製インバータ制御の1430系の4・6連仕様にあたる車両である。1996年にかけて大阪線に4両編成5本と6両編成1本が投入された。


1220系は近畿日本鉄道が1987年に製造した標準軌仕様の一般型電車である。日立製インバータ制御装置を搭載した車両であり、その他は1422系に準じている。大阪線に2両編成3本が投入された。

1230系は近畿日本鉄道が1989年から製造した標準軌仕様の一般型電車である。日立製インバータ制御の1220系を全線共通仕様に変更した車両である。1998年にかけて大阪線、奈良線、京都線、名古屋線に2両編成46本が投入された。仕様の違いにより1233系、1240系、1249系、1252系、1253系、1254系、1259系に区分されている。2002年に1020系を組成変更のうえ編入した2両編成1本(1277F)が加わった。

1020系は近畿日本鉄道が1991年から製造した標準軌仕様の一般型電車である。日立製インバータ制御の1230系の4・6連仕様にあたる車両である。1998年にかけて奈良線、京都線に4両編成12本と6両編成3本が投入された。増備中の仕様変更により1026系の区分があり、ワンマン対応化改造により1021系と1031系の区分がある。2002年に組成変更があり、4両編成10本と6両編成4本になった。

5800系は近畿日本鉄道が1987年から製造した標準軌仕様の一般型電車である。三菱製インバータ制御の1620系のL/Cカー仕様の車両である。1998年にかけて大阪線、奈良線、京都線、名古屋線に6両編成7本と4両編成1本が投入された。

6400系は近畿日本鉄道が1986年から製造した狭軌仕様の一般型電車である。日立製インバータ制御の1220系の狭軌仕様の車両である。1993年にかけて南大阪線に2両編成33本が投入された。仕様の違いにより6407系、6413系、6419系、6422系、6432系に区分されている。

6620系は近畿日本鉄道が1993年に製造した狭軌仕様の一般型電車である。6400系の4連仕様の車両である。南大阪線に4両編成7本が投入された。


2.外観の特徴

製造時期により差異が存在する。1983年以前に製造された車両(以下、前期形)は非対称な窓配置が特徴であり、1984年から1989年にかけて製造された車両(中期形)は対称な窓配置に変更された。1989年以降に製造された車両(後期形)は全線共通設計の車体となり、台枠が厚い点が特徴である。

落成時の塗装は1983年以前に落成された車両が赤茶色の単色(以下、●旧塗装)、1984年以降の車両が赤茶色と白のツートン(新塗装)であった。後に新塗装に統一された。また、2000年頃以降に赤茶色の裾帯が省略された塗装(簡易塗装)に変更された。5800系5802Fは2014年から奈良線100周年を記念して大軌デボ1形をイメージした茶色に金帯(大軌色)に変更された。

3.バリエーション一覧

No.
現状
特徴

4.各バリエーション解説

A01 前期形/●旧塗装

前期形の落成時の姿。8810系、9000系、9200系(サ9350形を除く)がこの姿であった。1985年以降に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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A02 前期形/新塗装

前期形の1985年頃の塗装変更後の姿。2000年以降に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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A03 前期形/簡易塗装

前期形の2000年頃の塗装変更後の姿。現在はこの姿で使用されている。

近畿日本鉄道 9002F
近畿日本鉄道 9002F
撮影場所 近鉄富田駅   撮影日 2018.11.11
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B01 中期形/新塗装

中期形の落成時の姿。1250系(2代)→1422系、1220系、1230系(1231F、1232F)、6400系(6401F~6406F)がこの姿であった。1985年以降に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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B02 中期形/簡易塗装

中期形の2000年頃の塗装変更後の姿。現在はこの姿で使用されている。

近畿日本鉄道 6406F
近畿日本鉄道 6406F
撮影場所 河堀口駅   撮影日 2015.03.13
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C01 後期形/新塗装

後期形の落成時の姿。1430系、1620系、1230系(1233F~)、1020系、5800系、6400系(6407F~)、9200系(サ9350形)がこの姿であった。1985年以降に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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A21 後期形/簡易塗装

後期形の2000年頃の塗装変更後の姿。現在はこの姿で使用されている。

近畿日本鉄道 5304F
近畿日本鉄道 5304F
撮影場所 今里駅   撮影日 2015.03.12
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A21 後期形/大軌色

5800系5802Fの姿。2014年から奈良線100周年を記念して大軌デボ1形をイメージした塗装が施されている。

近畿日本鉄道 5802F
近畿日本鉄道 5802F
撮影場所 尼崎駅   撮影日 2018.06.24
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