近畿日本鉄道6800/6900/1470/1480/2470/2400/1600/1800系/600系(3代)/610/620系
概要
6800系は近畿日本鉄道が1957年から製造した狭軌仕様の一般形電車である。1963年にかけて南大阪線に40両が投入された。1983年から廃車が生じ、一部が養老線600系に改造された。
6900系は近畿日本鉄道が1963年から製造した狭軌仕様の一般形電車である。1968年にかけて南大阪線に35両が投入された。1967年に6000系に改番され、2002年まで使用された。一部が養老線600系、620系に改造された。
1470系は近畿日本鉄道が1959年に製造した標準軌仕様の一般形電車である。大阪線に2両編成5本が投入された。1987年までに廃車された。
1480系は近畿日本鉄道が1961年から製造した標準軌仕様の一般形電車である。1966年にかけて大阪線に32両が投入された。1999年までに廃車された。1989年に3両編成1本が鮮魚列車に改造され、1481系として2002年まで使用された。
2470系は近畿日本鉄道が1966年に製造した標準軌仕様の一般形電車である。大阪線に7両が投入された。1985年に名古屋線に転出し、2002年までに廃車された。
2400系は近畿日本鉄道が1966年に製造した標準軌仕様の一般形電車である。大阪線に2両編成6本が投入された。2004年までに廃車された。
1600系は近畿日本鉄道が1959年から製造した標準軌仕様の一般形電車である。1966年にかけて名古屋線に41両が投入された。1997年までに廃車され、一部が養老線600系に改造された。1990年に2両が事業用車に改造され、モワ50形として2000年まで使用された。
1800系は近畿日本鉄道が1966年に製造した標準軌仕様の一般形電車である。名古屋線に33両が投入された。1994年までに養老線600系および610系に改造された。
外観の特徴
1957年に製造された6800系(以下、初期形)は前照灯の間隔が狭い点が特徴である。1959年から1960年に製造された6800系、1470系、1600系(前期形)は前照灯の間隔が拡大され、1961年から1966年に製造された6800系、6900系、1480系、2470系、2400系、1600系(中期形)は二段式の角形標識灯、1966年に製造された1800系(後期形)は丸形の標識灯が採用された。
落成時の塗装は6800系、6900系がオレンジ色に白帯(●橙色)、1470系、1480系、1600系がクリーム色に青帯(●青帯)である。1965年以降はマルーン色の単色(●旧塗装)が採用され、順次統一化された。1986年から1988年にかけて白とマルーン色のツートンに変更され、初期に塗装変更された車両は、前面窓周りの白塗りが車両番号にかかり、側面帯が方向幕にかかる太い塗装(●新塗装Ⅰ)や、前面窓周りの白塗りが車両番号の下に縮小され、側面帯が太い塗装(●新塗装Ⅱ)であった。のちに、前面窓周りの白塗りが車両番号にかからず、側面帯が方向幕にかからない塗装(●新塗装Ⅲ)に統一された。1999年以降は塗装が簡略化され、雨樋と裾部のマルーン色が省略された(●新塗装Ⅳ)。1989年には1481Fが鮮魚列車に改造され、マルーン色に白帯(●白帯)が採用された。2005年から2008年にかけて、600系、610系、620系がマルーン色の単色に変更された。特別塗装として、2019年に604Fが京浜急行電鉄とのコラボレーションとして赤色に白帯(●京急色)に変更された。
改造による変化として、1977年頃に全車両にスカートが設置された。1979年から1989年にかけて一部車両に冷房化改造が施され、二分割された形状のクーラーキセが採用された(冷房)。1980年頃から1990年頃にかけて、前面表示器が設置された。1982年にはモ1651~1654が京都線の増結車に改造され、妻面に簡易運転台が増設された。2000年頃から600系、610系、620系の一部車両で前面貫通扉の幌枠が撤去された(幌枠撤去)。2001年から2013年にかけて、600系、610系、620系に車体更新が施され、側扉に水切りが設置された。
バリエーション一覧
No.
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現状
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特徴 |
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A01 | 消滅 | 初期形/●橙色 |
A02 | 消滅 | 初期形/●橙色 [スカート] |
A11 | 消滅 | 初期形/●旧塗装 |
A12 | 消滅 | 初期形/●旧塗装 [スカート] |
B01 | 消滅 | 前期形/●橙色 |
B11 | 消滅 | 前期形/●青帯 |
B21 | 消滅 | 前期形/●旧塗装 |
B22 | 消滅 | 前期形/●旧塗装 [スカート] |
B31 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅰ [スカート] |
B32 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅱ [スカート] |
B33 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅲ [スカート] |
C01 | 消滅 | 中期形/●橙色 |
C02 | 現存 | 中期形/●橙色 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去][雨樋] |
C11 | 消滅 | 中期形/●青帯 |
C21 | 消滅 | 中期形/●旧塗装 |
C22 | 消滅 | 中期形/●旧塗装 [スカート] |
C23 | 消滅 | 中期形/●旧塗装 [スカート][冷房] |
C24 | 消滅 | 中期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器] |
C25 | 消滅 | 中期形/●旧塗装 [スカート][冷房][簡易運転台] |
C26 | 消滅 | 中期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
C27 | 現存 | 中期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去][雨樋] |
C31 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅰ [スカート][冷房][前面表示器] |
C32 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅱ [スカート][冷房][前面表示器] |
C33 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅲ [スカート] |
C34 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房][前面表示器] |
C35 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
C36 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器] |
C37 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
C41 | 消滅 | 中期形/●白帯 [スカート][冷房] |
D01 | 消滅 | 後期形/●旧塗装 |
D02 | 消滅 | 後期形/●旧塗装 [スカート] |
D03 | 消滅 | 後期形/●旧塗装 [スカート][冷房] |
D04 | 消滅 | 後期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器] |
D05 | 消滅 | 後期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][雨樋] |
D06 | 消滅 | 後期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
D07 | 現存 | 後期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去][雨樋] |
D11 | 消滅 | 後期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房][前面表示器] |
D12 | 消滅 | 後期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
D13 | 消滅 | 後期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器] |
D14 | 消滅 | 後期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
D21 | 消滅 | 後期形/●青帯 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去][雨樋] |
D22 | 消滅 | 後期形/●京急色 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去][雨樋] |
各バリエーション解説
A02 | 初期形/●橙色 [スカート] |
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モ6851の1987年の塗装変更後の姿。6800系の運行開始30周年を記念して落成時の塗装に復元された。落成時と異なり、スカートが設置された点が特徴である。同年に廃車され、この姿は消滅した。
B31 | 前期形/●新塗装Ⅰ [スカート] |
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前期形の1986年頃の塗装変更後の姿。初期に塗装変更された車両は、前面窓周りの白塗りが車両番号にかかる塗装であった。1990年頃までに廃車され、この姿は消滅した。
C02 | 中期形/●橙色 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去][雨樋] |
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養老鉄道606Fの2009年の塗装変更後の姿。落成時の塗装が復元された。現在もこの姿で使用されている。
C24 | 中期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器] |
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中期形の冷房化改造および前面表示器設置後の姿。1980年頃から前面表示器が設置された。1988年までに塗装変更され、この姿は消滅した。2005年に養老線600系、620系の塗装が変更され、この姿で使用された。2013年までに水切りが設置され、この姿は消滅した。
C25 | 中期形/●旧塗装 [スカート][冷房][簡易運転台] |
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京都線の増結車に改造されたモ1651~1654の姿。1982年に京都線の増結車として、妻面に簡易運転台が増設された。1990年頃に廃車され、この姿は消滅した。
C27 | 中期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去][雨樋] |
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養老線600系、620系の水切り設置後の姿。2001年から2013年にかけて、車体更新が施され、側扉に水切りが設置された。現在もこの姿で使用されている。
C31 | 中期形/●新塗装Ⅰ [スカート][冷房][前面表示器] |
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中期形の1986年頃の塗装変更および冷房化後の姿。初期に塗装変更された車両は、前面窓周りの白塗りが車両番号にかかる塗装であった。1990年頃までに塗装変更され、この姿は消滅した。
C32 | 中期形/●新塗装Ⅱ [スカート][冷房][前面表示器] |
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中期形の1986年頃の塗装変更および冷房化後の姿。中期に塗装変更された車両は、側面帯が太い塗装であった。1990年頃までに塗装変更され、この姿は消滅した。
C34 | 中期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房][前面表示器] |
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中期形の1986年頃の塗装変更および冷房化後の姿。後期に塗装変更された車両は側面帯がやや細く変更された。1999年以降に塗装変更され、この姿は消滅した。
C35 | 中期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
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養老線600系、620系の幌枠撤去後の姿。2000年頃から一部車両の幌枠が撤去された。1999年以降に塗装変更され、この姿は消滅した。
C36 | 中期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器] |
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中期形の1999年頃の塗装変更後の姿。塗装デザインが簡略化され、雨樋と裾部のマルーン色が省略された。2008年までに養老線600系、620系が塗装変更され、この姿は消滅した。
C37 | 中期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
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養老線600系、620系の幌枠撤去後の姿。2000年頃から一部車両の幌枠が撤去された。2008年までに塗装変更され、この姿は消滅した。
D04 | 後期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器] |
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後期形の冷房化改造および前面表示器設置後の姿。1980年頃から1990年頃にかけて、前面表示器が設置された。1988年までに塗装変更され、この姿は消滅した。2005年に養老線600系、610系の塗装が変更され、この姿で使用された。2013年までに水切りが設置され、この姿は消滅した。
D05 | 後期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][雨樋] |
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養老線600系、610系の水切り設置後の姿。2001年から2013年にかけて、車体更新が施され、側扉に水切りが設置された。2019年までに廃車され、この姿は消滅した。
D06 | 後期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
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養老線600系、610系の幌枠撤去後の姿。2000年頃から一部車両の幌枠が撤去された。2013年までに水切りが設置され、この姿は消滅した。
D07 | 後期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去][雨樋] |
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養老線600系、610系の水切り設置および幌枠撤去後の姿。2001年から2013年にかけて、車体更新が施され、側扉に水切りが設置された。現在もこの姿で使用されている。
D12 | 後期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
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養老線600系、610系の幌枠撤去後の姿。2000年頃から一部車両の幌枠が撤去された。1999年以降に塗装変更され、この姿は消滅した。
D13 | 後期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器] |
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後期形の1999年頃の塗装変更後の姿。塗装デザインが簡略化され、雨樋と裾部のマルーン色が省略された。2008年までに養老線600系、620系が塗装変更され、この姿は消滅した。
D14 | 後期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去] |
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養老線600系、610系の幌枠撤去後の姿。2000年頃から一部車両の幌枠が撤去された。2008年までに塗装変更され、この姿は消滅した。
D21 | 後期形/●青帯 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去][雨樋] |
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養老鉄道604Fの2013年の塗装変更後の姿。1600系の落成時の塗装が再現された。2019年に塗装変更され、この姿は消滅した。
D22 | 後期形/●京急色 [スカート][冷房][前面表示器][幌枠撤去][雨樋] |
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養老鉄道604Fの2019年の塗装変更後の姿。京浜急行電鉄とのコラボレーションとして赤と白帯が採用された。2023年に塗装変更され、この姿は消滅した。