近畿日本鉄道2680/2610系

近畿日本鉄道2680/2610系

《最終更新》 2022.06.06

概要

2680系は近畿日本鉄道が1971年に製造した標準軌仕様の一般型電車である。大阪線に3両編成2本(2682F、2684F)が投入された。座席配置はボックス式のクロスシートである。1979年に名古屋線に転出し、1991年にロングシート改造、2001年に2684Fが鮮魚列車の専用車両に改造、2002年に2682Fが廃車された。2020年に鮮魚列車が廃止され、同年に廃車された。

2610系は近畿日本鉄道が1972年から製造した標準軌仕様の一般型電車である。1976年にかけて大阪線と名古屋線に4両編成17本が投入された。座席配置はボックス式のクロスシートであったが、1991年からロングシートに改造、1996年には4両編成3本がL/Cカーに改造された。


外観の特徴

車体は6800系から続く一般型車両の基本スタイルであり、同時期に製造されたロングシート車と比べて側窓が高いことが特徴(2680系・2610系:950mm、6020系:900mm)である。製造時期によって冷房装置に差異があり、1972年までに製造された2680系2682F、2684F、2610系2611F~2616F(以下、前期形)はクーラーキセが独立しているが、1973年以降に製造された2610系2617F~2627F(後期形)は一体形である。また、後期形は落成時から前面に行先表示器(前面表示器)が設置されており、後に前期形にも設置された。

落成時は赤茶色の単色(以下、●旧塗装)であったが、1985年頃以降に赤茶色と白のツートン(新塗装)に変更された。さらに、2000年頃以降より赤茶色の裾帯が省略された塗装(簡易塗装)に変更された。2001年に鮮魚列車に改造された2684Fは赤茶色に白帯(鮮魚塗装)に変更されている。

改造による変化として、2006年の車体更新が施された2619Fと2620Fは側窓の一部が固定化(固定窓)されている。


バリエーション一覧

No.
現状
特徴

4.各バリエーション解説

A01 前期形/●旧塗装

2680系2682F、2684F、2610系2611F~2616Fの落成時の姿。前面行先表示器の設置や1985年以降に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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A02 前期形/●旧塗装 [前面表示器]

前期形の前面行先表示器の設置後の姿。2610系の一部がこの姿であった。1985年以降に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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A11 前期形/新塗装

1985年頃の塗装変更が施された前期形の姿。後に前面行先表示器が設置され、この姿は消滅した。

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A12 新塗装 [前面表示器]

塗装変更と前面行先表示器が設置された前期形の姿。2000年頃に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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A21 前期形/簡易塗装 [前面表示器]

2000年頃の塗装変更が施された前期形の姿。2610系は現在もこの姿で使用されている。

近畿日本鉄道 2614F
近畿日本鉄道 2614F
撮影場所 鶴橋駅   撮影日 2015.03.12
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A31 前期形/鮮魚塗装 [前面表示器]

鮮魚列車に改造された2684Fの姿。鮮魚列車の廃止に伴い、2020年に廃車された。

近畿日本鉄道 2684F
近畿日本鉄道 2684F
撮影場所 今里駅   撮影日 2015.03.12
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B01 後期形/●旧塗装 [前面表示器]

2610系2617F~2627Fの落成時の姿。クーラーキセは一体形であり、落成時から前面行先表示器が設置されていた。1985年以降に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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B11 後期形/新塗装 [前面表示器]

1985年頃の塗装変更が施された後期形の姿。2000年頃に塗装が変更され、この姿は消滅した。

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B21 後期形/簡易塗装 [前面表示器]

2000年頃の塗装変更が施された後期形の姿。現在もこの姿で使用されている。

近畿日本鉄道 2617F
近畿日本鉄道 2627F
撮影場所 近鉄富田駅   撮影日 2018.11.11
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B22 後期形/簡易塗装 [前面表示器]

2006年に車体更新が施された2619Fと2620Fの姿。側窓の一部が固定化されている。現在もこの姿で使用されている。

近畿日本鉄道 2619F
近畿日本鉄道 2619F
撮影場所 櫛田駅付近   撮影日 2021.11
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