近畿日本鉄道2410/2430/2800/2000/2013/1810/1000/1200/6020/6200/625/16200/モワ24系
概要
2410系は近畿日本鉄道が1968年から製造した標準軌仕様の一般形電車である。1973年にかけて大阪線に45両が投入された。2400系を改良した増備車である。2004年に2両編成1本が検測車「はかるくん」に改造され、モワ24系に区分された。
2430系は近畿日本鉄道が1971年から製造した標準軌仕様の一般形電車である。2410系の3連仕様の車両である。1973年にかけて大阪線に3両編成17本と2410系の中間車として4両が投入された。後年に一部が名古屋線に転出した。
2800系は近畿日本鉄道が1972年から製造した標準軌仕様の一般形電車である。2610系のロングシート仕様の車両である。1979年にかけて大阪線と名古屋線に4両編成11本、3両編成4本、2両編成2本が投入された。
2000系は近畿日本鉄道が1978年から製造した標準軌仕様の一般形電車である。走行機器の一部は10100系の廃車発生品を流用した。1979年にかけて名古屋線に3両編成12本が投入された。2013年に3両編成1本が観光列車「つどい」に改造され、2013系に区分された。
1810系は近畿日本鉄道が1967年から製造した標準軌仕様の一般形電車である。1970年にかけて名古屋線に3両編成7本と2両編成10本が投入された。1979年に2800系に準じた中間車の2両が増備された。
1000系は近畿日本鉄道が1972年から製造した標準軌仕様の一般形電車である。走行機器の一部は廃車発生品を流用した。1973年にかけて、名古屋線に4両編成1本と2両編成6本が投入された。
1200系は近畿日本鉄道が1972年に製造した標準軌仕様の一般形電車である。走行機器の一部は廃車発生品を流用した。新製時から冷房を搭載した。名古屋線に4両編成1本が投入された。1980年に1000系に編入された。
6020系は近畿日本鉄道が1968年から製造した狭軌仕様の一般形電車である。1972年にかけて、南大阪線に4両編成12本と3両編成17本が投入された。
6200系は近畿日本鉄道が1974年から製造した狭軌仕様の一般形電車である。1978年にかけて、南大阪線に4両編成5本と3両編成6本が投入された。2001年に3両編成1本が養老線に転属し、625系に改番された。2016年に3両編成1本が観光特急「青の交響曲」の専用車両に改造され、16200系に改番された。
外観の特徴
1967年から1973年に製造された2410系、2430系、1810系、1000系、6020系(以下、前期形)は、送風装置のラインデリア搭載し、平坦な屋根部分が特徴である。1972年に製造された2800系と1200系(中期形)は新製冷房車として製造され、高く丸い形状の屋根に5基の冷房装置が搭載された。1973年から1979年に製造された2800系、2000系、1810系、6200系(後期形)は冷房装置のカバーが連続形状になり、落成時から前面行先表示器を装備した。
落成時の塗装はマルーン色の単色(●旧塗装)である。1986年から1988年にかけて白とマルーン色のツートンに変更され、初期に塗装変更された車両は、前面窓周りの白塗りが車両番号にかかり、側面帯が方向幕にかかる塗装(●新塗装Ⅰ)や、前面窓周りの白塗りが車両番号の下に縮小され、側面帯が太い塗装(●新塗装Ⅱ)であった。のちに、前面窓周りの白塗りが車両番号にかからず、側面帯が方向幕にかからない塗装(●新塗装Ⅲ)に統一された。1999年以降は塗装が簡略化され、雨樋と裾部のマルーン色が省略された(●新塗装Ⅳ)。2007年頃に養老鉄道625系がマルーン色の単色に変更された。2012年に6051Fが吉野線開業100周年の記念塗装として、オレンジ色に白帯(●橙色)に変更された。
改造による変化として、1977年頃に全車両にスカートが設置された。1979年から1985年にかけて全編成に冷房化改造が改造が施され、二分割された形状のクーラーキセが採用された(冷房)。1980年頃から1991年にかけて、全編成に前面表示器が設置された。1998年以降は車体更新にあわせて側扉に水切りが設置された。2006年頃に車体更新が施された2444F、6075Fは側窓の一部が固定窓に変更された。
2006年に2411Fがモワ24系検測車「はかるくん」に改造され、前面の非貫通化や窓配置の変更(はかるくん改造)、および車体塗装が黄色と白のツートン(●はかるくん)に変更された。
2013年に2107Fが観光列車「つどい」に改造され、前面表示器の撤去と一部の側扉が閉塞された(つどい改造)。車体塗装は水色と黄緑色を基調としたデザイン(●つどいⅠ)であり、2018年に白と茶色のツートンに金帯(●つどいⅡ)に変更された。
2016年には6221Fが観光特急「青の交響曲」に改造され、前面表示器の撤去と一部の側扉の閉塞、幌枠撤去、スカートにオオイが設置された(青の交響曲改造)。車体塗装は青色に金帯(●交響曲)である。
バリエーション一覧
No.
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現状
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特徴 |
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A01 | 消滅 | 前期形/●旧塗装 |
A02 | 消滅 | 前期形/●旧塗装 [スカート] |
A03 | 消滅 | 前期形/●旧塗装 [スカート][冷房] |
A04 | 消滅 | 前期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器] |
A05 | 消滅 | 前期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][雨樋] |
A11 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅰ [スカート][冷房] |
A12 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅰ [スカート][冷房][前面表示器] |
A13 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅱ [スカート][冷房][前面表示器] |
A14 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房] |
A15 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房][前面表示器] |
A16 | 現存 | 前期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器] |
A17 | 現存 | 前期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器][雨樋] |
A18 | 現存 | 前期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器][雨樋][固定窓] |
A21 | 消滅 | 前期形/●橙色 [スカート][冷房][前面表示器][雨樋] |
A31 | 現存 | 前期形/●はかるくん [スカート][冷房][検測改造] |
B01 | 消滅 | 中期形/●旧塗装 |
B11 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅲ |
B12 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅲ [前面表示器] |
B13 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅳ [前面表示器] |
B14 | 現存 | 中期形/●新塗装Ⅳ [前面表示器][雨樋] |
C01 | 消滅 | 後期形/●旧塗装 |
C11 | 消滅 | 後期形/●新塗装Ⅰ |
C12 | 消滅 | 後期形/●新塗装Ⅲ |
C13 | 消滅 | 後期形/●新塗装Ⅲ [雨樋] |
C14 | 現存 | 後期形/●新塗装Ⅳ |
C15 | 現存 | 後期形/●新塗装Ⅳ [雨樋] |
C21 | 消滅 | 後期形/●つどいⅠ [つどい改造] |
C22 | 現存 | 後期形/●つどいⅡ [つどい改造] |
C31 | 現存 | 後期形/●交響曲 [青の交響曲改造] |
各バリエーション解説
A04 | 前期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器] |
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前期形の前面表示器設置後の姿。1980年頃から1991年にかけて、前面表示器が設置された。1988年までに塗装変更され、この姿は消滅した。
A05 | 前期形/●旧塗装 [スカート][冷房][前面表示器][雨樋] |
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養老鉄道625系の2007年頃の塗装変更後の姿。落成時と同じマルーンの単色に変更された。2018年に廃車され、この姿は消滅した。
A11 | 前期形/●新塗装Ⅰ [スカート][冷房] |
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前期形の1986年頃の塗装変更後の姿。初期に塗装変更された車両は、前面窓周りの白塗りが車両番号にかかり、側面帯が方向幕にかかる太い塗装であった。1991年までに前面表示器が設置され、この姿は消滅した。
A12 | 前期形/●新塗装Ⅰ [スカート][冷房][前面表示器] |
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前期形の1986年頃の塗装変更および前面表示器設置後の姿。初期に塗装変更された車両は、前面窓周りの白塗りが車両番号にかかり、側面帯が方向幕にかかる太い塗装であった。1990年頃までに塗装変更され、この姿は消滅した。
A13 | 前期形/●新塗装Ⅱ [スカート][冷房][前面表示器] |
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前期形の1986年頃の塗装変更および前面表示器設置後の姿。初期に塗装変更された車両は、太い側面帯が特徴である。1990年頃までに塗装変更され、この姿は消滅した。
A14 | 前期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房] |
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前期形の1986年頃の塗装変更後の姿。初期に塗装変更された車両は異なる塗分けが存在したが、側面帯が方向幕にかからない塗装に統一された。1991年までに前面表示器が設置され、この姿は消滅した。
A15 | 前期形/●新塗装Ⅲ [スカート][冷房][前面表示器] |
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前期形の1986年頃の塗装変更および前面表示器設置後の姿。初期に塗装変更された車両は異なる塗分けが存在したが、側面帯が方向幕にかからない塗装に統一された。1999年頃に塗装変更され、この姿は消滅した。
A16 | 前期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器] |
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前期形の1999年頃の塗装変更後の姿。塗装デザインが簡略化され、雨樋と裾部のマルーン色が省略された。現在も一部車両がこの姿で使用されている。
A17 | 前期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器][雨樋] |
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前期形の水切り設置後の姿。1998年以降は車体更新にあわせて側扉に水切りが設置された。現在もこの姿で使用されている。
A18 | 前期形/●新塗装Ⅳ [スカート][冷房][前面表示器][雨樋][固定窓] |
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前期形の側窓固定化後の姿。2006年頃に車体更新が施された2444F、6075Fは側窓の一部が大型固定窓に変更された。現在もこの姿で使用されている。
A21 | 前期形/●橙色 [スカート][冷房][前面表示器][雨樋] |
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6051Fの2012年の塗装変更後の姿。吉野線開業100周年を記念した復刻塗装として、橙色に白帯が採用された。2020年に塗装変更され、この姿は消滅した。
A31 | 前期形/●はかるくん [スカート][冷房][検測改造] |
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モワ24系の姿。2006年に2411Fを種車として検測車「はかるくん」に改造された。現在もこの姿で使用されている。
B01 | 中期形/●旧塗装 |
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中期形の落成時の姿。新製冷房車として製造され、高く丸い形状の屋根に5基の冷房装置が搭載された。落成時からスカートを装備していた。1988年までに塗装変更され、この姿は消滅した。
B14 | 中期形/●新塗装Ⅳ [前面表示器][雨樋] |
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中期形の水切り設置後の姿。1998年以降は車体更新にあわせて側扉に水切りが設置された。現在もこの姿で使用されている。
C11 | 後期形/●新塗装Ⅰ |
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後期形の1986年頃の塗装変更後の姿。初期に塗装変更された車両は、前面窓周りの白塗りが車両番号にかかり、側面帯が方向幕にかかる太い塗装であった。1990年頃までに塗装変更され、この姿は消滅した。
C12 | 後期形/●新塗装Ⅲ |
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後期形の1986年頃の塗装変更後の姿。初期に塗装変更された車両は異なる塗分けが存在したが、側面帯が方向幕にかからない塗装に統一された。1999年頃に塗装変更され、この姿は消滅した。
C14 | 後期形/●新塗装Ⅳ |
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後期形の1999年頃の塗装変更後の姿。塗装デザインが簡略化され、雨樋と裾部のマルーン色が省略された。現在も一部車両がこの姿で使用されている。
C15 | 後期形/●新塗装Ⅳ [雨樋] |
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後期形の水切り設置後の姿。1998年以降は車体更新にあわせて側扉に水切りが設置された。現在もこの姿で使用されている。
C21 | 後期形/●つどいⅠ [つどい改造] |
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観光列車「つどい」の姿。2013年に2107Fが観光列車「つどい」に改造された。前面表示器の撤去と一部の側扉が閉塞された。2018年に塗装変更され、この姿は消滅した。
C22 | 後期形/●つどいⅡ [つどい改造] |
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観光列車「つどい」の塗装変更後の姿。2018年にリニューアルされ、車体塗装が変更された。現在もこの姿で使用されている。
C31 | 後期形/●交響曲 [青の交響曲改造] |
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観光特急「青の交響曲」の姿。2016年に6221Fが観光特急「青の交響曲」に改造され、前面表示器の撤去と一部の側扉の閉塞、幌枠撤去、スカートにオオイが設置された。現在もこの姿で使用されている。