帝都高速度交通営団/北陸鉄道03系/熊本電気鉄道03形/長野電鉄3000系
概要
03系は帝都高速度交通営団が1988年から日比谷線用に製造した電車である。1994年にかけて8両編成42本が投入された。2020年まで使用され、廃車または一部が北陸鉄道、熊本電気鉄道、長野電鉄に譲渡された。
北陸鉄道03系は2020年から東京地下鉄03系を譲受した電車である。2023年にかけて浅野川線に2両編成5本が投入された。
熊本電気鉄道03形は2019年から東京地下鉄03系を譲受した電車である。2021年にかけて2両編成3本が投入された。
長野電鉄3000系は2020年から東京地下鉄03系を譲受した電車である。2022年にかけて3両編成5本が投入された。
外観の特徴
製造時期による差異が存在する。1988年から1990年に製造された03-101F~01-108F(以下、初期形)はすべての号車が3扉車体であり、1990年から1992年に製造された03-109F~03-125F(前期形)は1・2・7・8号車が5扉車に変更された。1993年に製造された03-126F~03-128F(中期形)は側窓上部の車外スピーカー用のルーバーが廃止され、1993年から1994年に製造された03-129F~03-142Fは再度すべての号車が3扉に変更された。なお、03-116F以降は行先表示器が3色LED式(3C-LED)である。塗装は全車両がグレー色の帯(●日比谷色)である。
北陸鉄道03系は導入にあたって、スカート設置(スカートA)と行先表示器のフルカラーLED化(FC-LED)が施された。塗装は03-129F、03-130F、03-139Fがオレンジ色の帯(●北鉄色)、03-134F、03-140Fが日比谷線時代のグレー色である。
熊本電気鉄道03形は導入時に大きな改造は施されなかったが、2019年7月にスカートが設置(スカートB)された。
長野電鉄3000系はスカート設置(スカートC)と行先表示器のフルカラーLED化が施された。塗装は運行開始時に前面帯が赤色、側面帯がグレー色(●長電色)に変更された。
バリエーション一覧
No.
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現状
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特徴 |
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A01 | 消滅 | 初期形/●日比谷色 |
A11 | 消滅 | 初期形/●日比谷色 [FC-LED][スカートC] |
A12 | 現存 | 初期形/●長電色 [FC-LED][スカートC] |
B01 | 消滅 | 前期形/●日比谷色 |
B11 | 消滅 | 前期形/●日比谷色 [3C-LED] |
C01 | 消滅 | 中期形/●日比谷色 [3C-LED] |
D01 | 消滅 | 後期形/●日比谷色 [3C-LED] |
D11 | 現存 | 後期形/●日比谷色 [3C-LED][スカートB] |
D21 | 消滅 | 後期形/●日比谷色 [FC-LED][スカートA] |
D22 | 現存 | 後期形/●北鉄色 [FC-LED][スカートA] |
各バリエーション解説
A01 | 初期形/●日比谷色 |
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03-101F~03-108Fの落成時の姿。すべての号車が3扉であり、行先表示器は幕式である。2020年までに廃車され、この姿は消滅した。
B01 | 前期形/●日比谷色 |
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03-109F~03-115Fの落成時の姿。1・2・7・8号車が5扉車に変更された。行先表示器は幕式である。2018年までに廃車され、この姿は消滅した。
B11 | 前期形/●日比谷色 [3C-LED] |
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03-116F~03-125Fの落成時の姿。行先表示器はLED式が採用された。2018年までに廃車され、この姿は消滅した。
C01 | 中期形/●日比谷色 [3C-LED] |
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03-126F~03-128Fの落成時の姿。車外スピーカーの設置位置が変更され、側窓上部のルーバーが廃止された。2017年までに廃車され、この姿は消滅した。
D01 | 後期形/●日比谷色 [3C-LED] |
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03-129F~03-142Fの落成時の姿。再びすべての号車が3扉に変更された。行先表示器はLED式である。2019年までに廃車され、この姿は消滅した。
D11 | 後期形/●日比谷色 [3C-LED][スカートB] |
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スカート設置後の熊本電気鉄道03形の姿。2019年7月にスカートが設置された。現在はこの姿で使用されている。
D21 | 後期形/●日比谷色 [FC-LED][スカートA] |
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北陸鉄道03-134F、03-140Fの姿。帯色は日比谷線時代と同じグレー色である。現在もこの姿で使用されている。
D22 | 後期形/●北鉄色 [FC-LED][スカートA] |
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北陸鉄道03-129F、03-130F、03-139Fの姿。オレンジ色の帯が採用された。現在もこの姿で使用されている。