東京急行電鉄5000系(2代)/5050/5080系

東京急行電鉄5000系(2代)/5050/5080系

《最終更新》 2018.05.06

1.概要

5000系は東京急行電鉄が2002年から製造した電車である。田園都市線用の5000系のほか、東横線用(8両編成)の5050系、東横線用(10両編成)の5050系4000番台、目黒線用の5080系に区分され、差異が存在する。2017年まで改良を加えつつ製造が継続され、製造時期による差異も存在する。一部編成で転用や組み換えが実施され、車番の変更も生じている。現在は田園都市線にて5000系の10両編成18本、東横線にて5000系の8両編成4本、5050系の8両編成25本、4000系の10両編成10本、目黒線にて5080系の6両編成10本が運用されている。


2.外観の特徴

2.1.車体構造の差異

系式ごとに製造時期による差異が存在し、多くのバリエーションをなしている。以下に区分と該当車を示す。


5000系(前期形)●5000系(前期形)
2002年と2003年に製造された5000系(5101F~5106F)が該当する。側面に種別表示器と行先表示器が独立して設けられている点が特徴である。なお、登場時は種別表示器が幕式、行先表示器が3色LED式であった。また、量産先行車として製造された5101Fのみ、前面非常扉の窓が小型(以下、非常扉窓小型とする)であったが、後に通常のものに交換された。


5000系(中期形)●5000系(中期形)
2005年と2006年に製造された5000系(5107F~5110F)が該当する。側面の種別行先表示器が一体化され、フルカラーLED式に変更されている。


5000系(後期形)●5000系(後期形)
2007年以降に製造された5000系(5111F~5122Fと一部編成の中間車)が該当する。扉窓ガラスが単層式から複層式に変更されている。なお、2008年以降に製造された車両は、強化形のスカート(強化形)に変更されている。


6扉車(前期形)●6扉車(前期形)
2005年と2006年に製造された5000系の6扉車が該当する。扉窓ガラスは単層式である。


6扉車(後期形)●6扉車(後期形)
2007年以降に製造された5000系の6扉車が該当する。扉窓ガラスは複層式である。


5050系(前期形)●5050系(前期形)
2004年から2006年に製造された5050系(5151F~5165F)が該当する。5050系は前面部が5000系に比べて延長されている点が特徴である。


5050系(後期形)●5050系(後期形)
2007年以降に製造された5050系(5166F~5177F)と5050系4000番台(4101F~4109F)が該当する。扉窓ガラスが単層式から複層式に変更されている。なお、2008年以降に製造された車両は、強化形のスカート(強化スカート)に変更されている。また、2016年に製造された5177Fはスノープロウを装備したスカート(耐雪スカート)に変更されている。


5050系(試作形)●5050系(試作形)
2013年に製造された5050系(5176F)の5号車であるサハ5576号車が該当する。次世代ステンレス車両「sustina」を採用して製造された試作車である。車体構造が異なっている。


5080系(前期形)●5080系(前期形)
2003年から2006年に製造された5080系(5181F~5184F)が該当する。先頭車の車体長は5050系と同じであるが、前面部材は5000系に準じている。そのため、5080系は側板の鋼体が延長されている。

種別行先表示器は、5181Fと5182Fが3色LED式(前面種別表示器は幕式)であり、5183F以降はフルカラーLED式である。


5080系(後期形)●5080系(後期形)
2008年に製造された5080系(5185F~5190F)と5050系4000番台(4110F)が該当する。扉窓ガラスが単層式から複層式に変更されている。なお、5188F以降は、強化形のスカート(強化スカート)に変更されている。5050系4000番台のうち、Shibuya Hikarie号である4110Fのみ、5080系に準じた車体である。


2.2.改造による差異

一部の車両に改造による変化が生じている。

●種別表示器のフルカラーLED化
2017年春以降に幕式種別表示器がフルカラーLED式に変更された。既に対象車両の交換が完了しており、幕式種別表示器は消滅している。


2.3.塗装の差異

塗装は赤帯と路線ごとのラインカラ―が施されている。ランインカラーは、田園都市線用が緑色(以下、田都色)、東横線用がピンク色(東横色)、目黒線用が紺色(目黒色)である。なお、2014年に製造された5050系4000番台の4110FはShibuya Hikarie号として、金色を基調とした特別塗装(Hikarie色)が施されている。


3.バリエーション一覧

No.
現状
特徴

4.各バリエーション解説

A01 5000系(前期形)/田都色 [非常扉窓小型]

2002年に先行して製造された5000系の5101Fの姿。登場時は前面非常扉の窓が小型であった。後に通常のものに変更され、この姿は消滅した。

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A02 5000系(前期形)/田都色

5000系前期形の姿。5101F~5106Fが該当する。2017年に種別表示器がフルカラーLED式に変更され、この姿は消滅した。

長津田検車区 5101F
長津田検車区 5101F
撮影場所 曳舟駅   撮影日 2011.08.10
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A03 5000系(前期形)/東横色

東横線の5000系前期形の姿。東横線で使用される5000系前期形は、中間車のみの存在である。2009年に東横線に投入された5118Fと5119Fに組み込まれている。改番のうえで5050系に組み込まれて使用される車両も存在する。2017年に種別表示器がフルカラーLED式に変更され、この姿は消滅した。

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A04 5000系(前期形)/田都色 [種別FC-LED]

5000系前期形の種別表示器フルカラーLED化後の姿。5101F~5106Fが該当する。2017年に種別表示器がフルカラーLED式に変更された。

長津田検車区 5103F
長津田検車区 5103F
撮影場所 宮崎台駅   撮影日 2017.12.04
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A05 5000系(前期形)/東横色 [種別FC-LED]

東横線の5000系前期形の種別表示器フルカラーLED化後の姿。2017年に種別表示器がフルカラーLED式に変更された。5000系や5050系の一部編成の中間車として使用されている。

元住吉検車区 サハ5518号車
元住吉検車区 サハ5518号車(5118F)
撮影場所 綱島駅   撮影日 2017.12.22
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A11 5000系(中期形)/田都色

5000系中期形の姿。5107F~5110Fが該当する。種別行先表示器はフルカラーLED式である。

長津田検車区 5109F
長津田検車区 5109F
撮影場所 宮崎台駅   撮影日 2018.01.17
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A21 5000系(後期形)/田都色

5000系後期形の姿。5111F~5114Fが該当する。扉窓には複層ガラスが採用されている。

長津田検車区 5114F
長津田検車区 5114F
撮影場所 溝の口駅   撮影日 2018.01.17
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A31 5000系(後期形)/田都色 [強化スカート]

強化スカートを装備する5000系後期形の姿。5115F~5118F、5120Fが該当する。2008年以降に製造された車両は強化スカートを装備している。

長津田検車区 5116F
長津田検車区 5116F
撮影場所 溝の口駅   撮影日 2018.01.17
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A32 5000系(後期形)/東横色 [強化スカート]

東横線の5000系後期形の姿。2009年に東横線に投入された5118F、5119F、5121F、5122Fが該当する。

元住吉検車区 5118F
元住吉検車区 5118F
撮影場所 綱島駅   撮影日 2018.05.06
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B01 6扉車(前期形)/田都色

2005年と2006年に製造された田園都市線用の6扉車の姿。扉窓ガラスは単層式である。2017年までに4扉車に置き換えられ、廃車によりこの姿は消滅している。

元住吉検車区 サハ5416F号車(5116F)
元住吉検車区 サハ5416F号車(5116F)
撮影場所 長津田駅   撮影日 2011.04.23
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B02 6扉車(後期形)/田都色

2007年以降に製造された田園都市線用の6扉車の姿。扉窓ガラスは複層式である。2017年までに4扉車に置き換えられ、廃車によりこの姿は消滅している。

元住吉検車区 サハ5516F号車(5116F)
元住吉検車区 サハ5516F号車(5116F)
撮影場所 長津田駅   撮影日 2011.04.23
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C01 5050系(前期形)/東横色

5050系前期形の姿。5151F~5165Fが該当する。

元住吉検車区 5159F
元住吉検車区 5159F
撮影場所 綱島駅   撮影日 2017.12.04
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C11 5050系(後期形)/東横色

5050系後期形の姿。5166F~5168Fが該当する。

元住吉検車区 5168F
元住吉検車区 5168F
撮影場所 綱島駅   撮影日 2018.05.01
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C21 5050系(後期形)/東横色 [強化スカート]

強化スカートを装備する5050系後期形の姿。5169F~5176Fと4101F~4109Fが該当する。2008年以降に製造された車両は強化スカートを装備している。

元住吉検車区 5171F
元住吉検車区 5171F
撮影場所 綱島駅   撮影日 2017.12.04
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C31 5050系(後期形)/東横色 [耐雪スカート]

スノープローを取り付けた耐雪スカートを装備する5050系後期形の姿。2016年に製造された5177Fが該当する。

元住吉検車区 5177F
元住吉検車区 5177F
撮影場所 綱島駅   撮影日 2018.05.01
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C41 5050系(試作形)/東横色

5176Fの5号車にあたるサハ5576号車の姿。2013年に次世代ステンレス車両「sustina」を採用して製造された試作車である。

元住吉検車区 サハ5576号車
元住吉検車区 サハ5576号車
撮影場所 自由が丘駅   撮影日 2018.05.01
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D01 5080系(前期形)/目黒色

5080系前期形の姿。5181Fと5182Fが該当する。前面種別表示器は幕式であったが、2017年にフルカラーLED式に変更され、この姿は消滅した。

元住吉検車区 5182F
元住吉検車区 5182F
撮影場所 多摩川駅   撮影日 2014.08.19
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D02 5080系(前期形)/目黒色 [種別FC-LED]

5080系前期形の種別表示器フルカラーLED化後の姿。5181Fと5182Fが該当する。2017年に種別表示器がフルカラーLED式に変更された。現在はこの姿で使用されている。

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D11 5080系(前期形)/目黒色 [FC-LED]

フルカラーLED式行先表示器の5080系前期形の姿。5183Fと5184Fが該当する。2006年に製造された編成はフルカラーLED式種別行先表示器を装備して製造された。

元住吉検車区 5184F
元住吉検車区 5184F
撮影場所 武蔵小杉駅   撮影日 2017.12.24
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D21 5080系(後期形)/目黒色

5080系後期形の姿。5185Fから5187Fが該当する。

元住吉検車区 5187F
元住吉検車区 5187F
撮影場所 多摩川駅   撮影日 2018.05.01
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D31 5080系(後期形)/目黒色 [強化スカート]

強化スカートを装備する5080系後期形の姿。5188F~5190Fが該当する。

元住吉検車区 5188F
元住吉検車区 5188F
撮影場所 元住吉駅   撮影日 2017.12.22
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D41 5080系(後期形)/Hikarie色 [強化スカート]

5050系4000番台の4110Fの姿。東横線用の5050系であるが、5080系に準じた車体で製造された。Shibuya Hikarie号として、特別塗装が施されている。

元住吉検車区 4110F
元住吉検車区 4110F
撮影場所 多摩川駅   撮影日 2016.02.16
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