JR北海道/東日本キハ141系
概要
キハ141系はJR北海道が1990年から製造した一般形気動車である。50系51形客車を種車として、1エンジン車のキハ141形14両、2エンジン車のキハ142形15両、高出力エンジンを搭載したキハ143形11両、付随車であるキサハ144形4両が札沼線に投入された。
2012年の札沼線電化開業以降は、キハ143形の2両編成5本が室蘭本線に転用された。その他は廃車となり、うち4両(キハ142-201、キハ143-155、キサハ144-101・103)はJR東日本が購入し、各種改造のうえ2014年から「SL銀河」の客車として使用されている。
外観の特徴
車体構造の差異
種車に由来する差異が存在する。
◆前期形
1979年までに製造された51形客車を種車としたキハ141-6・12・13、キハ142-2・14、キサハ144-101~103が該当する。小型の戸袋窓が特徴である。
◆後期形
1980年以降に製造された51形客車を種車としたキハ141-1~5・7~11・14、キハ142-1・3~13・201、キハ143-101~104・151~157・キサハ144-151が該当する。前期形と比較して戸袋窓が拡大されている。
改造による差異
◆冷房化改造
キハ143形とキサハ144形はキハ143形は1995年から1996年にかけて、キサハ144形は2001年に冷房化改造が施された。N-AU26冷房装置が屋根上に設置された。
◆整風板
1996年頃からキハ143-104に前面ガラスへの着雪を防ぐ整風板が試験的に設置された。全車に波及することなく、のちに撤去された。
塗装の差異
キハ141形とキハ142形の落成時の塗装。ライトグレーをベースに窓の上下に萌黄色、窓下に青帯である。
キハ141-1、キハ142-1の落成時の塗装。ライトグレーをベースに窓の上下に萌黄色、窓下に青帯である。前面帯が短いことが特徴であった。
キハ143形、キサハ144形の落成時の塗装。ライトグレーをベースに窓下に萌黄色、窓の上下に青帯である。のちにキハ141形とキハ142形もこの塗装に変更された。
2004年にバーベキュー列車に充当されたキハ141-12、キハ142-12の塗装。車体全体が黒色である。
JR東日本の「SL銀河」の塗装。星空をイメージした外観で、各車両ごとに青色から紺色に色合いの異なる塗装が施されている。
●銀河色 |
バリエーション一覧
No.
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現状
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特徴 |
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A01 | 消滅 | 前期形/●旧北海道色 |
A11 | 消滅 | 前期形/●新北海道色 |
A12 | 消滅 | 前期形/●新北海道色 [冷房] |
A21 | 消滅 | 前期形/●BBQ色 |
A22 | 現存 | 前期形/●銀河色 [冷房] |
B01 | 消滅 | 後期形/●旧北海道色 |
B02 | 消滅 | 後期形/●旧北海道色(初期) |
B11 | 消滅 | 後期形/●新北海道色 |
B12 | 現存 | 後期形/●新北海道色 [冷房] |
B21 | 消滅 | 後期形/●新北海道色 [整風板] |
B22 | 消滅 | 後期形/●新北海道色 [整風板][冷房] |
B31 | 消滅 | 後期形/●BBQ色 |
B32 | 現存 | 後期形/●銀河色 [冷房] |
各バリエーション解説
A11 | 前期形/●新北海道色 |
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キハ141-6・12・13、キハ142-2・14の塗装変更後の姿。また、キサハ144-101~103の落成時の姿。後者は2001年に冷房化改造が施され、前者は2012年に廃車されたことで、この姿は消滅した。
B11 | 後期形/●新北海道色 |
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キハ141-1~5・7~11・14、キハ142-1・3~13・201の塗装変更後の姿。また、キハ143-101~104・151~155・キサハ144-151の落成時の姿。後者は2001年までに冷房化改造が施され、前者は2012年に廃車されたことで、この姿は消滅した。
B12 | 後期形/●新北海道色 [冷房] |
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キハ143-101~104・151~155・キサハ144-151の冷房化後の姿。現在もこの姿で使用されている。