JR東海キハ11形

JR東海/東海交通事業キハ11形/ひたちなか海浜鉄道キハ11形(2代)

《最終更新》 2019.03.16

1.概要

キハ11形はJR東海が1989年から製造した一般形気動車である。1989年に暖地形の0番台の10両、寒地形の100番台の23両、1999年に改良車である300番台の6両が投入された。また、1993年には東海交通事業が城北線の開業に向けて200番台の4両を投入した。

運用線区は0番台と300番台が伊勢地区(紀勢本線、参宮線、名松線)、100番台は伊勢地区と高山本線、太多線であったが、0番台と100番台は2016年までに廃車された。現在は300番台が名松線で運用されている。

東海交通事業の200番台は4両のうち2両(201・202)が城北線で運用されたが、他方の2両(203・204)はJR東海に貸出のうえ100番台と共通で高山本線、太多線で使用されていた。2015年に城北線用としてJR東海から300番台の2両(301・302)を購入し、200番台は全車両が廃車された。

廃車後は海外譲渡のほか、100番台の1両と200番台の4両がひたちなか海浜鉄道に譲渡されている。同社では改番のうえ3両(5~7)が運用されている。


2.外観の特徴

番台区分による差異が存在する。0番台、100番台、200番台(以下、前期形)は鋼製車体であり、300番台(後期形)はステンレス製車体である。改造による変化として、2000年から2010年頃にかけて201・202を除く全車両に対してスカートを下部に拡大する改造(強化形スカート)が施された。

落成時の塗装は、0番台、100番台、203・204が白をベースにオレンジと緑帯(東海色)、201・202が側窓まわりにオレンジ帯(城北色)、300番台がオレンジと白帯(●標準色)であった。塗装の変化として、ひたちなか海浜鉄道の5~7は導入時にオレンジ帯(湊線色)に変更された。また、東海交通事業に譲渡された300番台2両のうち302は2016年に201・202と同一の塗装に変更された。


3.バリエーション一覧

No.
現状
特徴

4.各バリエーション解説

A01 前期形/東海色

0番台、100番台、200番台(203・204)の落成時の姿。2010年頃までにスカートが変更され、この姿は消滅した。

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A02 前期形/東海色 [強化形スカート]

0番台、100番台、200番台(203・204)のスカート変更後の姿。2000年から2010年頃にかけてスカートが改造され、この姿になった。2016年までに廃車され、この姿は消滅した。

美濃太田車両区 キハ11-122
美濃太田車両区 キハ11-122
撮影場所 鵜沼駅   撮影日 2015.02.18
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A11 前期形/城北色

城北線の200番台(201・202)の落成時の姿。側窓まわりがオレンジ色に塗装されていた。2015年の廃車までこの姿で使用されていた。廃車後はひたちなか海浜鉄道に譲渡され、部品取り車両としてこの姿のまま留置されている。

東海交通事業 キハ11-202
東海交通事業 キハ11-202
撮影場所 枇杷島駅   撮影日 2007.11.23
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A21 前期形/湊線色 [強化形スカート]

ひたちなか海浜鉄道のキハ11-5~7の姿。導入時に塗装が変更された。現在もこの姿で使用されている。

ひたちなか海浜鉄道 キハ11-5
ひたちなか海浜鉄道 キハ11-5
撮影場所 勝田駅   撮影日 2016.04.17
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B01 後期形/●標準色

300番台の落成時の姿。後年にスカートが変更され、この姿は消滅した。

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B11 後期形/●標準色 [強化形スカート]

300番台のスカート変更後の姿。後年にスカートが改造され、この姿になった。現在もこの姿で使用されている。東海交通事業に譲渡されたキハ11-301もこの姿である。

東海交通事業 キハ11-301
東海交通事業 キハ11-301
撮影場所 枇杷島駅   撮影日 2018.04.21
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B12 後期形/城北色 [強化形スカート]

城北線のキハ11-302の塗装変更後の姿。2016年3月から城北線で運用を開始し、同年6月に塗装が変更された。現在もこの姿で使用されている。

東海交通事業 キハ11-302
東海交通事業 キハ11-302
撮影場所 小田井駅   撮影日 2018.05.25
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