JR東日本E653系
概要
E653系はJR東日本が1997年から製造した特急形交直流電車である。常磐線の特急「フレッシュひたち」に7両編成8本と4両編成4本が投入された。2013年に同列車から撤退し、全車両が新潟地区の特急「いなほ」、特急「しらゆき」に転用された。2023年までに7両編成2本が勝田車両センターに再転出し、波動輸送用に使用されている。
外観の特徴
落成時の塗装は窓周りがシルバーで、車体下部は編成ごとに異なる塗装が採用された。車体下部の塗装はスカーレットブロッサム(以下、●赤色)、ブルーオーシャン(●青色)、イエロージョンキル(●黄色)、グリーンレイク(●緑色)、オレンジパーシモン(●橙色)の全5色である。
2013年から2015年にかけて転用改造が施され、特急「いなほ」用の1000番台は黄色を基調とした塗装(●いなほ色)、特急「しらゆき」用の1100番台は白に赤と紺の塗装(●しらゆき色)が採用された。転用改造では耐寒耐雪対応のためにスカートが強化形(強化形スカート)に変更された。2017年に1000番台のU106編成が青の単色塗装(●瑠璃色)、U107編成がピンクの単色塗装(●ハマナス色)に変更された。
2018年に波動輸送用としてK70編成が国鉄特急色(●国鉄特急色)、2023年にK71編成がシルバーと水色(●水色)に変更された。2024年にH202編成が新潟地区の485系に施されていたクリーム色に青と緑帯(●上沼垂色)に変更された。
バリエーション一覧
|
No.
|
現状
|
特徴 |
|---|---|---|
| A01 | 消滅 | ●赤色 |
| A02 | 消滅 | ●青色 |
| A03 | 消滅 | ●黄色 |
| A04 | 消滅 | ●緑色 |
| A05 | 消滅 | ●橙色 |
| A11 | 現存 | ●いなほ色 [強化形スカート] |
| A12 | 現存 | ●しらゆき色 [強化形スカート] |
| A21 | 現存 | ●瑠璃色 [強化形スカート] |
| A22 | 現存 | ●ハマナス色 [強化形スカート] |
| A31 | 現存 | ●国鉄特急色 [強化形スカート] |
| A32 | 現存 | ●水色 [強化形スカート] |
| A41 | 現存 | ●上沼垂色 [強化形スカート] |
各バリエーション解説
| A01 | ●赤色 |
|---|
カツK301・K305編成の落成時の姿。車体下部がスカーレットブロッサム色である。2015年までに新潟地区に転用され、この姿は消滅した。
| A02 | ●青色 |
|---|
カツK302・K308編成の落成時の姿。車体下部がブルーオーシャン色である。2015年までに新潟地区に転用され、この姿は消滅した。
| A03 | ●黄色 |
|---|
カツK303・K306編成の落成時の姿。車体下部がイエロージョンキル色である。2015年までに新潟地区に転用され、この姿は消滅した。
| A04 | ●緑色 |
|---|
カツK304・K307編成の落成時の姿。車体下部がグリーンレイク色である。2015年までに新潟地区に転用され、この姿は消滅した。
| A05 | ●橙色 |
|---|
カツK351~K354編成の落成時の姿。車体下部がオレンジパーシモン色である。2015年までに新潟地区に転用され、この姿は消滅した。
| A11 | ●いなほ色 [強化形スカート] |
|---|
特急「いなほ」用として新潟地区に転用された1000番台の姿。2013年から2015年にかけて転用改造として、塗装変更および耐寒耐雪対応が施された。現在もこの姿で使用されている。
| A12 | ●しらゆき色 [強化形スカート] |
|---|
特急「しらゆき」用として新潟地区に転用された1100番台の姿。2014年から2015年にかけて転用改造として、塗装変更および耐寒耐雪対応が施された。現在もこの姿で使用されている。
| A21 | ●瑠璃色 [強化形スカート] |
|---|
特急「いなほ」用のニイU106編成の姿。2017年に塗装変更が施され、沿線の海の色をイメージした青色が採用された。現在もこの姿で使用されている。
| A22 | ●ハマナス色 [強化形スカート] |
|---|
特急「いなほ」用のニイU107編成の姿。2017年に塗装変更が施され、沿線の海岸線に自生するハマナスの花色をイメージしたピンク色が採用された。現在もこの姿で使用されている。
| A41 | ●上沼垂色 [強化形スカート] |
|---|
特急「しらゆき」用のニイH202編成の姿。2024年に新潟駅開業120周年・羽越本線開業100周年を記念して、かつて新潟地区の485系に施されていたクリーム色に青と緑帯に変更された。現在もこの姿で使用されている。
