JR東日本E127系/えちごトキめき鉄道ET127系
概要
E127系はJR東日本が1995年から製造した通勤形直流電車である。新潟、長野地区で運用されていた165系、169系の置き換えのため、新潟地区に0番台の2両編成13本、長野地区に100番台の2両編成12本が投入された。701系に準じた車体構造であり、座席配置は0番台がロングシート、100番台がセミクロスシートである。
2008年に0番台の2両編成1本が事故廃車され、2015年に0番台の2両編成10本がえちごトキめき鉄道に譲渡された。新潟地区に残留した0番台の2両編成2本は2022年まで弥彦線を中心に運用され、2023年に南武支線に転用された。
えちごトキめき鉄道ET127系は2015年にJR東日本E127系を譲受した電車である。妙高はねうまラインに2両編成10本が投入された。
外観の特徴
新潟地区の0番台は前面が一体型のFRP製であり、行先表示器が幕式、側窓が一段下降窓である。長野地区の100番台は前面のFRP部分が縮小され、LED式の行先表示器、側窓の開口部が二段下降窓に変更された。製造メーカーによる差異があり、川崎重工業で製造された0番台V1~11編成(以下、前期形K)と100番台A1~A10編成(後期形K)は、東急車輛製造で製造された0番台V12・V13編成(前期形T)と100番台A11・A12編成(後期形T)と比較して、雨樋の位置が低い。
塗装は新潟地区の車両が黄緑と緑色(●新潟色)、長野地区の車両は濃淡の水色(●長野色)である。南武支線に転用後は黄色と緑帯(●支線色)である。
改造による変化として、2013年頃から2015年にかけて前期形のスカートが大型なもの(強化形スカート)に変更された。これは、えちごトキめき鉄道への譲渡に向けた改造であり、譲渡対象車のみに施工された。
えちごトキめき鉄道ET127系は、導入時は新潟色で使用されたが、2017年にかけて緑色の山並みのデザイン(●トキ色Ⅰ)に変更された。V2編成とV9編成のみ、塗装変更直後はスカートが灰色(●トキ色Ⅱ)であった。
バリエーション一覧
No.
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現状
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特徴 |
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A01 | 消滅 | 前期形K/●新潟色 |
A02 | 消滅 | 前期形K/●新潟色 [強化形スカート] |
A11 | 現存 | 前期形K/●トキ色Ⅰ [強化形スカート] |
A12 | 消滅 | 前期形K/●トキ色Ⅱ [強化形スカート] |
B01 | 消滅 | 前期形T/●新潟色 |
B02 | 現存 | 前期形T/●支線色 |
C01 | 現存 | 後期形K/●長野色 |
D01 | 現存 | 後期形T/●長野色 |
各バリエーション解説
A01 | 前期形K/●新潟色 |
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川崎重工業で製造された0番台V1~V11編成の落成時の姿。2015年までに強化形スカートに変更され、この姿は消滅した。
A02 | 前期形K/●新潟色 [強化形スカート] |
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川崎重工業で製造された0番台V1~V11編成のスカート強化改造後の姿。2015年までに強化形スカートに変更された。2015年にえちごトキめき鉄道に譲渡され、2017年までに塗装変更が完了し、この姿は消滅した。
A11 | 前期形K/●トキ色Ⅰ [強化形スカート] |
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えちごトキめき鉄道のET127系の姿。2015年から2017年にかけてこの塗装に変更された。現在もこの姿で使用されている。
A12 | 前期形K/●トキ色Ⅱ [強化形スカート] |
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えちごトキめき鉄道のET127系の姿。開業当初に塗装変更されたV2・V9編成はスカートが灰色のままであった。2017年までにスカートが緑色に変更され、この姿は消滅した。