JR西日本683/289系/北越急行683系
1.概要
683系はJR西日本と北越急行が2001年から製造した特急形交直流電車である。681系をベースに改良が加えられた。2001年から2002年に特急「サンダーバード」用として6両編成6本と3両編成6本が投入された0番台、2002年から2005年に特急「しらさぎ」と特急「サンダーバード」の増結用として5両編成12本と3両編成12本が投入された2000番台、2008年から2011年に特急「サンダーバード」用として9両編成12本が投入された4000番台、2005年に北越急行が特急「はくたか」向けに6両編成1本と3両編成1本が投入された8000番台が存在する。2015年に特急「はくたか」は廃止され、北越急行の車両はJR西日本に売却された。
2015年の北陸新幹線金沢延伸に伴い、特急「はくたか」は廃止され、北越急行が保有した8000番台はJR西日本に売却のうえ特急「しらさぎ」に転用された。あわせて、特急「はくたか」で使用されていた681系が特急「しらさぎ」に転用され、捻出した2000番台が直流固定化改造のうえ289系となった。289系は特急「くろしお」、「こうのとり」、「きのさき」などに投入され、381系を置き換えた。
2.外観の特徴
2.1.車体構造の差異
先頭車の形状は非貫通形と貫通形が存在する。
●非貫通形
683系0番台と8000番台のクロ683形、2000番台のクロ682形、289系クロ288形、クロハ288形が該当する。
●貫通形
クモハ683形とクハ683形、クハ682形、クモハ289形、クハ288形の全車と683系4000番台のクロ683形が該当する。前面は貫通構造であり、連結時には編成間での往来が可能である。4000番台のクロ683形は前面貫通扉が準備工事であり、貫通路を使用することはできない。
2.2.塗装の差異
塗装は以下のとおりである。
●標準色
「サンダーバード」用編成の塗装。帯色は青である。
●しらさぎ色
「しらさぎ」用編成の塗装。帯色は青色とオレンジ色である。
●更新色
「サンダーバード」用編成のリニューアル後の塗装。2015年から「サンダーバード」に使用される車両は内外装が更新されている。窓回りを黒、窓下の帯は太くなり、青色である。
●北越色
北越急行が保有した車両の塗装。前面と帯色は赤である。2015年に北越急行の車両はJR西日本に売却され、この塗装は消滅している。
●こうのとり色
北越急行が保有した車両の塗装。前面と帯色は赤である。2015年に北越急行の車両はJR西日本に売却され、この塗装は消滅している。
●くろしお色
北越急行が保有した車両の塗装。前面と帯色は赤である。2015年に北越急行の車両はJR西日本に売却され、この塗装は消滅している。
3.特徴マトリックス図
4.バリエーション一覧
No.
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現状
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特徴 |
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A01 | 現存 | 非貫通形/●標準色 |
A02 | 現存 | 非貫通形/●しらさぎ色 |
A03 | 消滅 | 非貫通形/●更新色 |
A11 | 現存 | 非貫通形/●北越色 |
A21 | 現存 | 非貫通形/●こうのとり色 |
A22 | 現存 | 非貫通形/●くろしお色 |
B01 | 現存 | 貫通形/●標準色 |
B02 | 消滅 | 貫通形/●しらさぎ色 |
B03 | 現存 | 貫通形/●更新色 |
B11 | 現存 | 貫通形/●北越色 |
B21 | 現存 | 貫通形/●こうのとり色 |
B22 | 現存 | 貫通形/●くろしお色 |
5.各バリエーション解説
A02 | 非貫通形/●しらさぎ色 |
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しらさぎ色の非貫通形先頭車の姿。2000番台と8000番台の基本編成の金沢・名古屋方先頭車が該当する。2000番台は2015年に「しらさぎ」から撤退し、順次289系に改造されて消滅した。8000番台は2015年に北越急行から購入した車両であり、2015年6月にこの塗装に変更された。
A03 | 非貫通形/●更新色 |
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リニューアル後の非貫通形先頭車の姿。0番台の基本編成(6両)の金沢方先頭車のみ該当する。0番台の基本編成のリニューアルは2016年7月のキトW36編成から開始された。
A11 | 非貫通形/●北越色 |
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スノーラビット色の非貫通形先頭車の姿。北越急行が保有した8000番台の基本編成であるN03編成の越後湯沢方先頭車のみが該当する。「はくたか」に使用されていた。2015年にJR西日本に売却され、「しらさぎ」に転用された。この姿で「しらさぎ」に使用されたが、2015年6月にしらさぎ色に変更され、この姿は消滅した。
B02 | 貫通形/●しらさぎ色 |
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しらさぎ色の貫通形先頭車の姿。2000番台と8000番台が存在する。2000番台は2015年に「しらさぎ」から撤退し、順次289系に改造されて消滅した。8000番台は2015年に北越急行から購入した車両であり、2015年6月にこの塗装に変更された。
B03 | 貫通形/●更新色 |
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リニューアル後の貫通形先頭車の姿。0番台、2000番台、4000番台が存在する。2015年9月に4000番台であるT51編成からリニューアルが開始されている。
B11 | 貫通形/●北越色 |
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スノーラビット色の貫通形先頭車の姿。北越急行が保有した8000番台が該当する。「はくたか」に使用されていた。2015年にJR西日本に売却され、「しらさぎ」に転用された。この姿で「しらさぎ」に使用されたが、2015年6月にしらさぎ色に変更され、この姿は消滅した。