JR西日本/あいの風とやま鉄道/IRいしかわ鉄道521系
概要
521系はJR西日本が2006年から製造した近郊形交直流電車である。北陸本線の老朽車を置き換えるため、0番台の2両編成56本が投入された。2015年の北陸新幹線開業後は、あいの風とやま鉄道に2両編成16本とIRいしかわ鉄道に2両編成5本が譲渡された。
あいの風とやま鉄道は2017年から2022年にかけて、413系の置き換えを目的とした1000番台の2両編成4本を増備した。JR西日本は2019年から2020年にかけて七尾線用として、2両編成15本を投入した。2021年には0番台の2両編成2本が増備された。
外観の特徴
0番台のうち2011年までに製造された車両(以下、前期形)は223系に準じた車体形状であり、2013年以降に製造された車両(中期形)は前面形状が225系に準じて変更された。あいの風とやま鉄道の1000番台と2021年に製造された0番台はフルカラーLED式の種別行先表示器(FC-LED)が特徴である。2019年から製造された100番台(後期形)は227系に準じた車体構造が採用された。
改造による変化として、2013年頃に運行番号表示器が撤去(運番表示器撤去)され、2014年頃には前面転落防止幌が設置された。
塗装は全車両が青と白帯(●北陸色)であったが、あいの風とやま鉄道に譲渡された車両は青と緑のグラデーション(●とやま色)、IRいしかわ鉄道に譲渡された車両が水色と編成ごとに異なるアクセントに変更された。アクセント色は緑色(●IR緑色)、紫色(●IR紫色)、青色(●IR青色)、金色(●IR金色)、赤色(●IR赤色)の5色である。七尾線用の100番台は赤と白帯(●七尾色)である。
バリエーション一覧
No.
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現状
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特徴 |
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A01 | 消滅 | 前期形/●北陸色 |
A02 | 消滅 | 前期形/●北陸色 [運番表示器撤去] |
A03 | 現存 | 前期形/●北陸色 [運番表示器撤去][前面転落防止幌] |
A11 | 現存 | 前期形/●とやま色 [運番表示器撤去][前面転落防止幌] |
A21 | 現存 | 前期形/●IR緑色 [運番表示器撤去][前面転落防止幌] |
A22 | 現存 | 前期形/●IR紫色 [運番表示器撤去][前面転落防止幌] |
A23 | 現存 | 前期形/●IR青色 [運番表示器撤去][前面転落防止幌] |
B01 | 現存 | 中期形/●北陸色 [前面転落防止幌] |
B02 | 現存 | 中期形/●北陸色 [前面転落防止幌][FC-LED] |
B11 | 現存 | 中期形/●とやま色 [前面転落防止幌][FC-LED] |
B21 | 現存 | 中期形/●IR金色 [前面転落防止幌] |
B22 | 現存 | 中期形/●IR赤色 [前面転落防止幌] |
C01 | 現存 | 後期形/●七尾色 |
各バリエーション解説
A02 | 前期形/●北陸色 [運番表示器撤去] |
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2011年までに製造された車両の運番表示器撤去後の姿。2013年頃に運行番号表示器が撤去された。2014年頃に前面転落防止幌が設置され、この姿は消滅した。
A03 | 前期形/●北陸色 [運番表示器撤去][前面転落防止幌] |
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2011年までに製造された車両の前面転落防止幌設置後の姿。2014年から前面転落防止幌が設置され、この姿になった。現在もこの姿で使用されている。
A11 | 前期形/●とやま色 [運番表示器撤去][前面転落防止幌] |
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あいの風とやま鉄道に譲渡された車両の姿。塗装は青と緑のグラデーションである。
B01 | 中期形/●北陸色 [前面転落防止幌] |
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2013年以降に製造された車両の落成時の姿。落成時より前面転落防止幌を設置している。現在もこの姿で使用されている。
B02 | 中期形/●北陸色 [前面転落防止幌][FC-LED] |
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2021年に製造された0番台の姿。フルカラーLED式の種別行先表示器が特徴である。現在もこの姿で使用されている。