名古屋臨海鉄道ND552形
概要
ND552形は名古屋臨海鉄道が1965年から製造した液体式ディーゼル機関車である。1974年にかけて9両(1~3、5~10)が投入された。1980年から1988年にかけて国鉄DD13形を譲受し、8両(11~13、15~19)が増備された。
外観の特徴
新造車の1~3、5~10(以下、前期形)は1灯式の前照灯が特徴である。DD13形譲受車のうち初期車を改造した11・12(中期形)は1灯式の前照灯と前面のルーバーが特徴である。その他のDD13形から改造された13、15~19(後期形)は2灯式の前照灯が特徴であり、13、15のみ尾灯が外ハメ式(外ハメ)である。
改造による変化として、1986年には3がDD13形の車体に交換され、後期形に準じた外観になった。1980年代には12の車体や台車が交換(更新工事)されたが、DD13形初期車の特徴である横長の前面窓の特徴が残存した。1998年には13、16が更新され、苫小牧港開発D56形の車体に振替られた(車体振替)。2012年頃に15の尾灯が内ハメ式に改造され、2018年頃に10の片側の尾灯が外ハメ式に改造された(片側外ハメ)。
落成時の塗装は朱色とねずみ色に白帯(●旧塗装)であった。1990年頃に塗装が変更され、1が水色にクリーム色(●新塗装Ⅰ)、10が水色と黄帯(●新塗装Ⅱ)、3が水色と黄帯の前面にV字の切り欠き(●新塗装Ⅲ)、5が水色に赤帯と2本の白帯(●新塗装Ⅳ)、2、12が水色に赤帯と1本の白帯(●新塗装Ⅴ)、6~9が水色に赤帯(●新塗装Ⅵ)に変更された。1995年以降は2、3、5~10、12が水色に白帯(●新塗装Ⅶ)に変更された。2015年には開業50周年記念として、7に落成時の塗装が採用された。
バリエーション一覧
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No.
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現状
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特徴 |
|---|---|---|
| A01 | 現存 | 前期形/●旧塗装 |
| A02 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅰ |
| A03 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅱ |
| A04 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅳ |
| A05 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅴ |
| A06 | 消滅 | 前期形/●新塗装Ⅵ |
| A07 | 現存 | 前期形/●新塗装Ⅶ |
| A08 | 現存 | 前期形/●新塗装Ⅶ [片側外ハメ] |
| B01 | 消滅 | 中期形/●旧塗装 |
| B02 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅴ [更新工事] |
| B03 | 消滅 | 中期形/●新塗装Ⅶ [更新工事] |
| C01 | 現存 | 後期形/●旧塗装 |
| C02 | 消滅 | 後期形/●旧塗装 [外ハメ] |
| C03 | 現存 | 後期形/●旧塗装 [外ハメ][車体振替] |
| C04 | 消滅 | 後期形/●新塗装Ⅲ |
| C05 | 消滅 | 後期形/●新塗装Ⅶ |
各バリエーション解説
| A01 | 前期形/●旧塗装 |
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新造車の1~3、5~10の落成時の姿。1灯式の前照灯が特徴である。1990年頃に塗装が変更され、この姿は消滅した。2015年に開業50周年記念として、7にこの塗装が施された。現在もこの姿で使用されている。
| A08 | 前期形/●新塗装Ⅶ [片側外ハメ] |
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10の尾灯改造後の姿。2018年頃に片側の尾灯が外ハメ式に改造された。現在もこの姿で使用されている。
| B02 | 中期形/●新塗装Ⅴ [更新工事] |
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12の更新工事後の姿。車体や台車が交換されたが、横長の前面窓の特徴が残存した。塗装は水色に赤帯と1本の白帯であった。1995年以降に塗装変更され、この姿は消滅した。
| C01 | 後期形/●旧塗装 |
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DD13形から改造された16~19の導入時の姿。前照灯が2灯式で尾灯が内ハメ式である。2002年までに廃車または車体更新により、この姿は消滅した。2012年頃に15の尾灯が内ハメ式に改造され、この姿になった。2022年に運用離脱し、東港駅に留置されている。
| C02 | 後期形/●旧塗装 [外ハメ] |
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DD13形から改造された13、15の導入時の姿。前照灯が2灯式で尾灯が外ハメ式である。1998年に13の車体更新、2012年頃に15の尾灯改造により、この姿は消滅した。
| C03 | 後期形/●旧塗装 [外ハメ][車体振替] |
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13、16の車体更新後の姿。1998年に車体更新が施され、苫小牧港開発D56形の車体に振替られた。2022年に運用離脱し、東港駅に留置されている。

